早朝の展望のきいた山道を走っていると、カッコーやホトトギスの声とともに時折「オーアーオー アオー」と尺八に似たアオバトの声を耳にする。
どこかもの悲しくも聞こえるが、のどかな山里の穏やかな一日を暗示するようで心がほっこりとする。
そんなアオバトの驚愕の光景を目にしたのは、3年ほど前だった。
野鳥を少しばかり撮影してきて、これほどの衝撃を受けたことはなかった。
 アオバト(緑鳩 学名Treron sieboldii 英名 White-bellied green-pigeon )

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 押し寄せる怒濤!
台風の接近が予想より早まり、海は荒れ出し高波が岩を砕く。
そんな中を、アオバトは一瞬をついて岩礁におりては海水を飲む。
次の瞬間!

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 十数羽いた中で、飛び去ったのは数羽だけ。
脳しんとうを起こしたのか、気絶した数羽が打ち寄せられた波間にもまれている。
波飛沫が霧のように舞う浜辺には、何十羽もの死骸や傷ついたアオバトが・・・。
それを狙って、カラスがついばむ。
 アオバトが生きていく上でどれほどミネラルが必要であろうと、ここまでしなければならないのか!
体に高圧電流が流れ、身の毛が逆立った。

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 「何故!こんな日に!」
「何故、これほど危険な場所で!」
「何故、一日や二日我慢ができないのか?」
その光景に唇をかみしめながら、何故だ!と疑問だけが胸の奥底まで駆け巡った。
愛くるしい眼をしたアオバトは、なにごともなかったかのようだった。
 アオバト ♂(緑鳩 学名Treron sieboldii 英名 White-bellied green-pigeon )

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 では、山のアオバトはどうしているのだろう?
その答えのひとつも、別の意味で衝撃的だった。
信州ののどかな田園地帯の一角に、牛舎があった。
その堆肥置き場に、アオバトがやってくるのだ。
牛にとっても、塩は体液の浸透圧の維持、体液量の調整、食べ物の消化吸収、神経伝達などに必須で、飼育下では適宜に与えられている。
・・・そういうことだった。

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 近くの木立ちに止まっては一休みして、また集団でおりてくる。

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 峠の斜面の枯れ木の先であどけない顔をしていたアオバトの、その生態の一部を観察していろいろと考えさせられたものだ。

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 今年、久しぶりにアオバトに会いに行った。
丹沢方面の山から下りてくるアオバト。
 アオバトは名前にこそ「Japanese」とはないが、繁殖が確認されているのは日本だけとか。

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 五十羽ほどの集団と十数羽の集団が、何度も岩場に飛来した。
肩に葡萄色が出ているのが雄だ。

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 梅雨の晴れ間でも、外房とは違って波もそう荒くは無い。
アオバトもゆったりと岩場におりては、窪みの海水を飲んだり水浴びをしたり・・・。

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 このくらいの波なら、こちらも安心して見ていられた。

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 一時、海水を飲んでは市街地の松林などに戻って、またしばらくするとやってくる。
まだ、ハヤブサの幼鳥も狩りには来ていないようで、しばらくは落ち着いた日々が続くのだろうか?
釣り人が並び、磯遊びの親子が波打ち際で笑い声を上げ、商業カメラマンが水着モデルを撮っている。
のどかな海だった。

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by photo-etudes-eiji | 2017-06-26 06:00 | 野鳥 | Comments(0)

強風に舞うコアジサシ

 梅雨の晴れ間、九十九里にコアジサシを見に行った。
普段水鳥はあまり撮らないので、どのような気象条件の時に綺麗な絵になるかなど考えもせずに・・・。
向かった河口付近の海は大波が堤防に押し寄せ、砂が巻き上げられる強風。

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その強風の中で、コアジサシが風に流されながらもホバリングしてはダイビングして小魚を捕らえていた。
 コアジサシ(小鯵刺 英名 Little Tern )

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 コアジサシは環境省の足環標識調査から、日本に来る集団はオーストラリアやニュージーランドあたりで冬を過ごしているそうだ。
九十九里の海岸もあちこちに営巣地があって、ハマヒルガオとからめて撮れたこともあったが・・・。
最近はそこに来ていない。

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 近くでは、習志野の浜で1970年代に営巣もしていたが・・・・、今では少数が検見川の浜などに。

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 自然の営巣地が減少するなかで、埋め立て地も営巣には条件が悪化し、最近ではビルの屋上に玉砂利をひいて保護する活動などもおこなわれているようだ。
「 Little Tern Project」で検索!

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 波飛沫が飛び砂が巻き上げられるので、順光側に行くことができない。
海面の色は赤茶けた砂混じり。
吹き付ける風にコアジサシの猟も、不発に終わることも。

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 少しでも風の影響の少ない場所でと、河口付近の岸壁に集まってくるのだが・・・コンクリートバックになってしまって・・・。

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 西の空に青空があっても、なかなかそこで撮れない。

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 コアジサシの食事は、捕まえるとすぐに空中で丸呑み。

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 ふと見ると、2羽が砂浜に飛んでいく。
砂浜に降り立つと、求愛給餌だった。
左が雄で右が雌。

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 一部のペアはもうすでに抱卵に入っている。
雄がせっせと雌に獲物を届けに行く。
 中に嘴の黒い個体が。
水鳥の知識もない僕には??
鳥友に教えを請うた。
コアジサシの嘴は冬場は黒く、夏には黄色くなるそうな。
幼鳥との判断だった。

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 強風の中の狩りを楽しませてもらったが、コアジサシは千葉県では絶滅寸前または絶滅危惧種。
あれほどの長大な海岸線をもつ県で有りながら、その寒すぎる自然保護に愕然とする。
  コアジサシ(小鯵刺 英名 Little Tern )

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by photo-etudes-eiji | 2017-06-24 05:00 | 野鳥 | Comments(2)

 森の忍者・サンコウチョウ。
暗い森に♪ヒーホシホイホイホイ♫と声がしたと思えば、杉林をぬってあっという間に消えてしまう。
いつも、何度も、そのたびに悔しい思いをする。
そんなサンコウチョウも、時にはゆったり枝先に止まってくれることがある。
水浴び後の毛繕いだったり、一休みだったり・・・・。
しかしそこは、暗かったり被りまくりの藪の向こうだったり、逆光の高い枝だったり・・・。
今回は緑陰の中とはいえ、比較的良いところで舞ってくれた。
 サンコウチョウ (三光鳥 英名 Japanese Paradise Flycatcher)

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 パラパラ動画にでもすれば良いのだが、いろいろあって時間がない。
とりあえず、撮らせてくれたことに感謝して今回はこのまま連続で。

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 長い尾を、まるで新体操のリボンのように翻しての舞い。
ぼくなら芸術点は満点だな!
尾羽の広がりも素晴らしい!
宙返りなんて、「カムイ外伝」の必殺の忍術=「飯綱落とし」なみだ。
イイ場面を見せてもらった。

 
















 









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by photo-etudes-eiji | 2017-06-18 22:14 | 野鳥 | Comments(4)

開花した大賀ハス

 朝降っていた小雨が上がったので、千葉公園弁天池に大賀ハスを見に行った。
1951年東大農学部検見川農場の泥炭層の調査で、動員された中学生が見つけた一粒。
続いて二粒が発見され、三粒とも発芽するも二粒は枯死し一株だけが順調に生育。
やがて、分根され国内及び海外へ150箇所以上に広まったという。
千葉公園の大賀ハスは、最初に分根された三つのうちのひとつ。
 大賀ハス Oga lotus
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 1952年7月18日、検見川分が開花。
翌年8月5日、弁天池の大賀ハスが開花したそうだ。

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 ハスの花は、早朝4~5時頃から花弁がゆるみ始め、とっくり型に開いた後、開花4日で散る。

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蓮の葉の表面にはワックスが存在し、表皮は特殊な細胞を分化することによってその効果を高めているそうだ。
水滴がつくと、それが 転がり落ちることによって葉の表面の汚れが洗い流される「ロータス効果」。
撥水性と自浄効果、ひと雨あったから花も葉も綺麗だ。

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 弁天池には早朝から、ひっきりなしに人々が訪れカメラやスマホを構えていた。
雨上がりとはいえ、梅雨の曇り空。
花を撮るには良いけれど、空をいれるのは・・・・。
 
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 横位置で一回りしては縦構図で戻り、綺麗な花弁の株を探してはまた一回り。

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 2000年の時を超え、眠りから覚めて今咲き誇る古代蓮。

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 唯々、その美しい色合い、花容に負けっぱなしでシャッターを切った。

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 「蓮は泥より出でて泥に染まらず」「泥中の蓮」と故事成語にあり、「墨家」や「 陋巷に在り」にも通じる。
そう生きたいと、強く思った頃の・・・・。
トラックの警笛が響き、ゴーッという音とともにモノレールがやってきた。
週末から「大賀ハスまつり」が開かれる。

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by photo-etudes-eiji | 2017-06-16 23:30 | 風景 | Comments(0)

山里のチゴモズ

 山里の広葉樹と針葉樹の混交林に囲まれた棚田、そこにひっそりとチゴモズが住んでいる。
オオヨシキリがギョギョシ ギョギョシ と五月蠅く鳴く中、林縁の小枝でカナブンやカナヘビなどを狙っている。 

 チゴモズ (稚児百舌 英名 Tiger shrike )

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  鳥の名前を言われたとき、普通は鳥自体の姿形が浮かび続いてその鳥が住む環境・風景や人が浮かぶもの。
何カ所かのポイントで撮影してきたが、チゴモズに限っては始めに風景と人が浮かぶ。
 夏でも時によって通行止めになる山道を登って行くと、朝陽に棚田が光り輝く。
フレアやゴーストまでが美しい。

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 農家の朝ははやい。
一声かけた農道の片隅、ニセアカシアが白い花房をつけ、タニウツギやキリがピンクや薄紫の花をつける。 
そんなところにからまないかと妄想しながら、待った日の記憶。
 今年も会いに行った。

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 会えなかったポイントもあったが、ここには来ていた。
お茶をいただき、畑に連れて行ってもらって撮った日も懐かしい。

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 「今年は上の畑でメスをよく見る。」とか、たわいない世間話をしながらのんびりとチゴモズが廻ってくるのを待ったものだ。

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 チゴモズは今年も元気に飛び回って、いつもの枝に廻ってきては撮らせてくれた。

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 時折、サシバが飛ぶ。
 サシバ (差羽 英名 Grey-faced buzzard )

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 チゴモズも空を見上げる。


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 もうすでにペアも来ていて、どこかに巣もできているようだった。
追いかけ回して探すこともない。
静かに繁殖できればそれでいい、と思う。
また、そこに来たンだね。
 
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 見ておきたい風景を見、会っておきたい人に会い、チゴモズにも会えた。
あれから少しばかり時間が過ぎたから、もう早苗は伸び棚田には緑の風が吹いているだろう。
林立するビルの向こうに、そんな光景が浮かんでくる。

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by photo-etudes-eiji | 2017-06-15 11:24 | 野鳥 | Comments(2)

ミドリシジミ その2

 朝一番にフィールドに着くやいなや、一頭のミドリシジミが出てくれて何とも幸運。
しかも、ハンノキのポイントに行くと、カサスゲなどの葉にたくさんの個体が!
 ミドリシジミ (緑小灰蝶 学名 Neozephyrus japonicus 英名 The Green Hairstreak)

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 光の角度でコバルトブルーやエメラルドグリーンに。

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 メスを探す。
メスには四型があってA型はオレンジの斑(薄いものも有り)・B型は青斑・AB型は青斑とオレンジ斑でO型は無斑だとフィールドガイドにある。
それを一生懸命探した。
素人判定で、斑のオレンジ色が薄いけれど光も弱かったからA型に。
 ミドリシジミ メスA型(緑小灰蝶 学名Neozephyrus japonicus 英名 The Green Hairstreak)

                       
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 こちらはオレンジっぽい斑と青斑が両方出ているから、メスAB型と判定した。
 ミドリシジミ メスAB型

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 こちらもメスAB型でいいかと思う。

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 いろいろ探し廻ったが、B型とO型が見つからなかった。
また来年の宿題かな?
 探し廻っていると羽化して間もないのか、後翅がまだ完全に開ききっていないような個体に出会った。

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 日射しを浴びて、少しずつ翅がしっかりしていくように感じた。

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 翅を少し開いた。
翅の肩の部分に綺麗な緑がのっている。
間違いなく雄個体だ。

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 開翅!でも、光の角度が!
 
                       
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 一時間もしただろうか?
十分に開いて、あちこちに飛び回るようになった。


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 梅雨前の一時、ミドリシジミにたっぷりと遊んでもらった。
 ミドリシジミも、夕方になると梢に縄張りを作り、縄張りに入ってきた個体を追尾する。
テリ張りとか「卍巴(まんじともえ)」といわれる追尾行動。
数個体がからみあう場合あるので、夕方もと思ったが・・・。
まぁ、一編に全部じゃなくてもイイか・・・と、昼で切り上げた。
 ミドリシジミ ♂(緑小灰蝶 学名Neozephyrus japonicus 英名 The Green Hairstreak)

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by photo-etudes-eiji | 2017-06-13 22:01 | | Comments(0)

ミドリシジミ その1

 夏の高層湿原で昨年、ミドリシジミを探し歩いた。
図鑑の知識を一夜漬けで、周遊路を歩くとハンノキの廻りで綺麗な雄が飛んでは留まり・・・。
先輩が「ゼフィルスは日本に・・・」などと教えてくれても、右の耳から左の耳(^o^)
 そのミドリシジミが、野鳥撮りのフィールドに出始めたというので行ってきた。
 ミドリシジミ ♂(緑小灰蝶 学名 Neozephyrus japonicus 英名 The Green Hairstreak)

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 昨年はあんなに苦労したのに、何のことはない周遊路に入る前に綺麗な雄がヒラヒラと舞っていた。

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 さらに、谷地田の面影の残る木道をハンノキの疎林に向かうと、カサスゲの群落にいたいた!
こちらに十頭、あちらにも十頭あまり。

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 カナムグラやカサスゲの葉で開翅している。
シジミチョウはこの目がかわいい。

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 朝は飛び立つ前に日光浴している場合があるとは聞いていたが、これほどの数が一面にいることに感動した。
羽化する最盛期近くにあたったのか、幸運だった。

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 鱗粉が、朝の斜光にきらきらとかがやく。
しかも角度によって黒からコバルトブルー、そしてエメラルドグリーンと微妙な変化を見せてくれる。 

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 しかし、なかなかミドリシジミの名の「緑」を写し撮ることができない。
距離もあるから、こちらの思う角度で開翅してくれない。

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 野鳥の場合の構造色と同じで、この金属光沢はなかなか難しい。

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  かつて、ここでは最盛期200近い個体が乱舞したという。(1999年調査)
この日は30頭以上出て居たと思う。

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 ゼフィルスとは、樹上性のシジミチョウの一群のこと。
ギリシャ神話だなとは思っていたが、ボッティチェッリ作「ヴィーナスの誕生」で、貝の台座のヴィーナスに風を吹き付ける左端の男性神がゼフィルスのこととは!
古代ギリシァの西風を擬人化した神ゼピュロスを、ラテン語化した名前だそう。
(ゼフィルスを検索で「ヴィーナスの誕生」画像が見られます)
木漏れ日が良い具合にあたって、らしい色が出た。

                       
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 ミドリシジミはメスの斑紋に四っの型が出るというので、それも狙ったが次回に。
 ミドリシジミ ♂(緑小灰蝶 学名 Neozephyrus japonicus 英名 The Green Hairstreak)

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by photo-etudes-eiji | 2017-06-08 21:08 | | Comments(4)

 クモマツマキチョウを知ったのは、3年ほど前のこと。
「野鳥の会 軽井沢」の先輩が蝶や蜻蛉にも造詣が深く、いろいろと見せてくれていた。
その中に「クモツキ」がいた。
鮮やかな月の黄色と、その月光に照らされた雲の筋が金色に輝いて!
なんて綺麗なんだろう!これなら撮りたい!
そう思って昨年同行させていただいた。
そして、今年も行ってきた。
 クモマツマキチョウ ♂ (雲間褄黄蝶 英名 The Orange Tip)

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 初めは「雲間月蝶」と誤解していた。
雲間から月が顔を出す。
月光が雲間にさし、雲の縁が黄金色に輝く、なるほどと思ったのだが・・・。
「褄が黄色い蝶」、褄とは「裾(すそ)の左右両端の部分」とのこと。
ウ~~ン・・・・。
 
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 昨年は五月の10日過ぎには発生していたのに、今期はなかなか「飛んでるよ!」という知らせがない。
鳥撮りの都合もあるし・・・と、遅ればせながら行ったのは五月も終わり頃。
いてくれた!!
雌雄1頭ずつだったが、そこそこ遊んでくれた。

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 ヒラヒラと蝶道を飛び回るが、なかなかスミレに来てはくれなかった。
それでも、何回かに一度ほんの少しだけ止まって、そのすばらしい色合いを見せてくれた。

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 メスも出てきてくれたが、初めはモンシロチョウか?ぐらいな感じでシャターをきった。
 クモマツマキチョウ ♀ (雲間褄黄蝶 英名 The Orange Tip)

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 その、翅裏を見ると!間違いなくクモマツマキチョウのメスだ!

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 メスの翅裏もシンプルで綺麗だ。

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 クモマツマキチョウは、調べてみると日本列島が大陸と地続きだった頃に飛来し、氷河期を超えて高山に生きることで今に命をつないでいるそうな。

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 まるで、北海道の山で出会った「ナキウサギ」と同じだな。
ナキウサギの「ピキィー」という声が聞こえてきそうだ。
クモツキを撮りながら、またナキウサギに会いたくなった。



 






 
 









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by photo-etudes-eiji | 2017-06-04 20:05 | | Comments(4)

 キョロロロ~~キョロロキョロロ、キョロロロ~~~・・・・。
早朝の森に響く声は、何とももの悲しげで深い思いを胸に秘めているようだ。
アカショウビンがやってきていた。
その声を静かに聞きながら、ゆったりと風景を動画で追っていきたいところだが・・・。
探し廻った山道は残雪・倒木・通行止め。
まだ個体数が少ないのか、声がない。
やっとの思いで、その声に出会えた。
急いで窓から証拠写真を押さえて、静かに近づく。
ブナの森の枝先に止まった。
 アカショウビン (赤翡翠 英名 Ruddy Kingfisher)

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 緑の中に、真っ赤な嘴の「火の鳥 アカショウビン」。
「水乞い鳥」「雨乞鳥」などともよばれ、漢字では赤に翡翠。
初めは赤い青いカワセミ?なんて思ったが、雄の腰にはコバルトブルーがあるから、妙に納得した。
 枝でしっかり声を聞かせてくれた!

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 ウ~ン、イイ声だなぁ~~~!
声に合わせてレンズも波を打ってしまいそうだ。
日本三鳴鳥は「ウグイス・オオルリ・コマドリ」だが、僕には「アカショウビン・サンコウチョウ・コマドリ」。
アッアッ!そんな正面を向かなくっても!!

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 背中を向けて腰のコバルトブルーを見せ、チョット横を向いて鳴いて欲しいんだけれど~~~!
と、ブナ林を他の鳥が横切った。
途端に警戒モード。
これは飛び出してしまうかな?と前方を広くとって・・・。

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 と思ったら、顔だけ向きを変えブナの森に飛び去ってしまった。

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 飛んでいった方向を探すが見つからない。
2017年初出会い・初撮りは、あっけなく終わってしまったが、十分に満足のいく60秒だった。
 近くの残雪に、ニュウナイスズメがおりてきて餌探し。
 ニュウナイスズメ (入内雀 英名 Cinnamon Sparrow )

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 残雪はうれしいけれども、そこじゃぁねえ~と言ったら、新緑の枝にのって行ってしまった。

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 また、どこか静かなところでじっくりとアカショウビンの声を聞きたいものだ。

 





 


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by photo-etudes-eiji | 2017-06-01 23:33 | 野鳥 | Comments(8)