ベニヒワ

 桜が咲いて、冬鳥たちは北に帰る時期。
今期なかなか行けなかった、ベニヒワに会いに行った。
早朝に着いた現地は、一晩で20~30cmの積雪。
膝下までズッポリと埋まるフィールドを探し歩く。
するとまもなく、数羽の群れを発見。
雪をかぶったハンノキの枝下にぶら下がっているのは、雌だった。
ベニヒワ(Common redpoll)♀

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 実をついばんで中から種を探し出すから背中は丸くなり、どれが雄やら雌やら判別が難しい。
しかも顔を上げるのは一瞬。
ベニヒワ♀
 
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 そこに、続々と群れが集まってきて!
一目、50羽プラスの数になった。
そこから2時間近く、いきなりラストスパートに近い全力疾走。
といっても走れる訳が無いから、時には膝上まで埋もれる中をゼーゼー息を切らし・・・。
『いい加減どこかに飛んでいってくれて、一休みさせて欲しい!』
と、本気で思うほどに(^^;)

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 数がいればいたで苦労するのが、胸の赤い雄探し。
ハンノキの実を、抱きかかえるようについばむから背中ばかり目につく。
あれは違うこれも♀・・・、とにかくチョコマカ動くし・・・いた!
ベニヒワ♂だ。



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 天気は曇っていたと思えば雪が降り、やんだと思えば一瞬青空が見え、また曇り雪が舞う。
群れの中の雄を探し、移動すれば息を切らし雪に足を取られながらズッポズッポとついていく。
また飛んだ!

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 雪の積もった幹の近くに、雄が下りた!
あぁ!綺麗だなぁ~!
オオマシコやベニマシコとはまた違って、苺ミルクのかき氷のような鮮やかな透明感もある赤。
しみじみと会えたうれしさがこみ上げてくる。
ベニヒワ♂
 
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 ベニヒワを初めて知ったのは、もう二昔前。
野鳥にたいした興味も持っていなかった頃、全国ネットの写真掲示板で。
初めて撮ったのは、冬の奥日光だった。
以来ここ数年は、毎年どこかで出会えているがなかなかに撮るのが難しい鳥だ。
ベニヒワ♂

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 探し出すのが大変。探せても高い梢の先。
なかなか下の枝に下りてきてくれない。
しかも足元は雪。
道の上なら圧雪してあるからまだ歩けるが、そうで無いところでは・・・!
この日も雪の中で、根に足を取られたのかズッポリと倒れてしまい、三脚を杖代わりにやっと起き上がった。
ベニヒワ♂

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 ベニヒワは、紅色をした「鶸」。
ヒワは弱いと鳥の合字。
小さくても若々しいといった意味があるそうだ。
解らないのは英名。
「Common redpoll」赤い柱には見えないよなぁ~?
 

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 とにもかくにも、雪の林間をヒーヒーゼーゼーいいながらも、うれしい出会いを楽しんだ。
2日間で3000枚近くシャッターを切った。
画像の点検も現像も、まだまだ終わらない。
うれしい悲鳴のベニヒワとの出会いだった。
 額に雪が!
ベニヒワ♂

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by photo-etudes-eiji | 2017-03-30 21:52 | 野鳥 | Comments(2)

アオゲラ

 ソメイヨシノやサクラソウが開花すると、会いたくなるのがアオゲラだ。
「緑啄木鳥」や「青啄木鳥」と漢字表記される、日本の固有種。
英語名を
Japanese green woodpecker といい、学名には Picus awokera Temminckとアオケラがはいっている。
一昔前、「軽井沢野鳥の森」で数名の欧州からの旅行者に「アオケラ、みませんか?」と聞かれたことがある。
たまたま直前に撮影できていたので、あの辺によく来ると教えてあげて喜ばれた。
その時に初めて、日本の固有種を見に来る外国人がいることを知った。
 
 探し歩いても声がなく、野太いようなドラミングの音も聞こえない。
昨年、出会ったところにもいないし・・・。
と、目の前の幹に飛んで下りてきた鳥。
アオゲラの雄だった。
 アオゲラ(Japanese green woodpecker )雄

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しばらく様子を見ていると、近くの小枝が繁った木に別個体が!
そこに飛んでいった。
なにかヒヨドリもいるし三個体ぐらいが眼に入ったが、それがヒヨドリとアオゲラの四個体とは
画像をモニターで確認して初めて解った。
上からヒヨドリ・アオゲラ♀・アオゲラ♂・アオゲラ♂

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 どうやら恋の季節に、三角関係なのかも。
しかし、雄同士で威嚇したり鳴きあったりすることはなく、静かにそれぞれに散っていった。
しばらく雌を見ていたが森に消えたので探すと、まだ雄は近くで採餌していた。
こッ!小枝が一本!
アオゲラの雄は、口元(顎線)の赤も雌に比べて広い。

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 樹液に蟻でも集まっているのだろうか?
ひとしきり食べては次の木に。
そこは洞のようなところ。
しばらくのぞき込んでは、また別に木に。

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 雄の消えた森の方を探すと、今度は雌がいた。
後頭部の赤がまるでベレー帽のようで、口元(顎線)の赤は細い。
アオゲラ♀

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 アオゲラは幹に穴を開け、木を枯らす穿孔虫(カミキリムシの幼虫など)をたべることから緑の守護者といわれる。
雌も一所懸命に食事のようだったが、この日は地上に降りて蟻を食べることはなく、もっぱら幹で採餌だった。
 人が来て、近くの木の幹に。
警戒して真横にぐるっと回って、日陰の部分に隠れた。
こちらからは丸見えなのだが、ISOを上げプラス補正して・・・・。
アオゲラ♀

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 雌が森に消えて、また探し廻ると雄に会えた。
両脚と尾羽でしっかりと三点確保して・・・。
アオゲラ♂

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 折れた枝のまたの部分をほじって・・・。 
結局この日は、木を突いて穴を掘って虫を捕まえるという場面はなく、せいぜい木の皮をはがして探すくらいだった。
アオゲラ♂
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 この日も外国からの観光客に、何がいるのかと聞かれた。
ファインダーで場所を教え、Japanese green woodpeckerというと大喜びしてくれた。
ひとしきり、幹の廻りを廻って採餌するアオゲラを堪能した。
もうしばらくしたら、ペアリングして鳴き交わしたり巣穴掘りが始まるんだろうな。
会いに行って会えた、うれしい日だった。
アオゲラ雄

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by photo-etudes-eiji | 2017-03-26 23:52 | 野鳥 | Comments(0)

 雨は花の父母として、この時期の雨を「催花雨」という。
ベランダからの富士山は霞んでだんだん見られなくなってきたが、一昨日ソメイヨシノが咲いた。
桜が咲けば、撮りに行きたいのは毎年定番の所。
ニュウナイスズメ ♂(Cinnamon Sparrow)
ちなみに英名のCinnamon Sparrow、肉桂色をしたスズメということか。

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 漢字では入内雀。
入(にゅう・にう)は黒子のことだそうで、普通の雀にある頬の黒斑が無いことからという。
ウィキにあった和名由来(左遷され没した貴族が転生してこの雀になり、宮中(廷)に入り納税された米を食い荒らした)の方もしっくりくる。

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 スズメと違って冬は暖地に下りてきて夏は高地で繁殖する。
桜の花の花柄部の蜜を吸うために、嘴を差し込んだり花柄ごとちぎってくわえてクルクルしたり。

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 桜の蜜はほのかに甘いが、レンゲツツジのように毒性のものも有るから気をつけなければ・・・。
河津桜が満開すぎて・・・トリミングばかり。
昨年の方が広く撮れた。

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 今回は雌の出がいまいちだったので、昨年の雌画像を。
ニュウナイスズメ ♀

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 もう一ヵ所は、サクラソウ。
子供の頃はまだ東京・荒川にも自生していたように思うが、何度も堤防護岸工事がおこなわれて消えていった。
自生地、といっても守られた?場所に咲き出し始めた。
何度見ても、サクラソウ類は花も葉も可愛らしい。
白馬に咲くハクサンコザクラや、岩木山のミチノクコザクラも可愛らしかったな~。
花言葉が『少年時代の希望』『初恋』『自然の美しさを失わない』『あこがれ』『純潔』。
ニホンサクラソウ(Japanese primrose)

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 アリスイがいるのは知っていたが、野焼きの黒いアシ畑では撮る気が起きなかったが・・・。
はびこったノウルシが繁り、サクラソウも何株か咲き出したので行ってみた。
アリスイ(Eurasian wryneck)雌雄同色。

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 キツツキ科の鳥なのだが、生態はずいぶん違う。
アカゲラなどが冬場の採餌で地表面に下りて歩いているのは見るが、アリスイはそれがメイン。
長い赤い舌を伸ばしては、アリを絡め取っている。

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 ノウルシの近くに来た。
真剣なまなざしはチョット恐めだ。
声も、僕の嫌いな○○のように「シューシュー」と鳴いたりする。

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 でも、人が通ったり猛禽が飛んだりすると木の枝に隠れる。
そんな時の顔は奥眼な感じで少しかわいい。

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 ひとしきり眺めていると、やっとアマナの花の近くに来てくれた。
サクラソウならもっとイイのだけれど・・・、そうは問屋が卸してくれなかった。

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 口直し?に、岩木山に自生するミチノクコザクラを一枚。
この花に会いたくて、お手軽コースで登ったのはもう三年前になるのか~~。
ミチノクコザクラ
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by photo-etudes-eiji | 2017-03-23 22:07 | 野鳥 | Comments(0)

 穏やかな風・・・何より青空がうれしい。
ヒバリが急上昇して、青空高く歌う。
「揚げ雲雀」は春の季語、でも僕には春の歌。
 ♪ ひばりのこ すずめのこ 飛びながら何を見た ホーヨホヨヨ 
    ホーヨホヨヨ 春が呼んでるよ ♪
 「作詞:小林幹治 ポーランド民謡 」というこの歌は、昼休みの校庭で何度か合唱した。
ヒバリがどんな鳥かもよく知らず、S 先生の指揮に会わせて・・・。
ヒバリ (Eurasian Skyiark)

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 ♪あの土手に 寝転んで  お弁当 食べたいな ホーヨホヨヨ ホーヨホヨヨ 春はすてきだよ ♪
卒業の頃、クラスのみんなで川間の江戸川河川敷にハイキングに行った。
ヒバリが空高く歌っていた時期だったが・・・その頃そこに興味は全くなかった。
もの悲しげな旋律と歌詞が心に響く。

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 河川敷といえば、渡良瀬では野焼きが終わった頃か。
コミミズクが飛び交っていた土手のセイヨウカラシナは、満開だろう。
コミミズク(short-eared owl

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 ♪もぐらのこ かえるのこ 動き出せ 目を覚ませ ホーヨホヨヨ ホーヨホヨヨ 春がよんでるよ ♪
コミミズクにこう歌われたら・・・モグラたちも困るだろうな(^^;)

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 ♪ほがらかに 歌う空 若草も 声合わせ ホーヨホヨヨ ホーヨホヨヨ 春の歌声よ♪
谷津干潟の一角に、ツクシが芽を出していた。
春になれば一枚は撮りたくなる被写体だが、ツクシ=スギナは「春の使者」ではあっても農家には難防除雑草。

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 ミモザも満開で陽に輝いていた。
南仏ではミモザ祭りなんてあったような。

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 あぁ、春の色!春の香り!

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 元はポーランドの民謡といわれるが、恋人を思って歌った唄のようだ。
https://www.youtube.com/watch?v=5mP8g-nnAUA
遠い街の光景をまぶたに描く。
 「千葉市 三陽メディア・フラワー・ミュージアム(旧花の美術館)」の作品から

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 ♪ホーヨホヨヨ 春が呼んでるよ♪  
卒園式を終えた娘が、たくさんの花束を抱えて帰ってきた。

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 日本語でならこれかな?
https://www.youtube.com/watch?v=i-0MTQYDC6A
「みんなのうた」ではないようだけれど。
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by photo-etudes-eiji | 2017-03-18 22:11 | 音楽 | Comments(4)

 レンジャクとの出会いは、思い出深いものが多い。
2013年、大エノキに来るレンジャクの群れを撮っていたときのことは忘れられない。
市街地の電線とエノキの天辺を往復する群れを見ていると、とある民家に下りてゆく。
そこには柿の木とサンシュユの庭木が。
掃除をしていたおばぁちゃんにわけを話すと、縁側で撮らせてくれた。
 凍て柿を食べるキレンジャク(Bohemian Waxwing)

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 いろいろと話しながら、お茶までいただき・・・。
庭のサンシュユの真っ赤な実を食べに来る、ヒレンジャク・キレンジャクをたくさん撮らせていただいた。
後日、写真を送ったら、丁寧なお礼状を息子さんからいただいた。
 サンシュユの実を食べるキレンジャク

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 サンシュユの実をそれとしてじっくり見たのは初めてだったし、その実をレンジャクが食べるというのも初めて見た。
うれしい出会いだった。
サンシュユの実をくわえたキレンジャク

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 雪深い山国での出会いも忘れられない。
一日探し廻ってワンチャンスだけで、そろそろ帰路につかねばならない頃。
やっと見つけた群れは、150センチもある路肩の雪壁の向こう。
その雪壁の上に500mmレンズを置いて、カンボクに群がるヒレンジャクを撮った。
ヒレンジャク(Japanese Waxwing) 

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 ヒレンジャクがJapanese な鳥だったと知ったのは、ご一緒したIさんの指摘から。
図鑑を見ても、よく読んではいない底の浅さ・・・。
早朝の時間帯なら、まだカンボクの実に雪も残っていたのに・・・という残念さはあったが・・・。
それでも起死回生!一発逆転の探し当てたうれしさはたまらないものだった。
ヒレンジャク(Japanese Waxwing) 

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 冬の山に、イスカを探しに行ったときのことも忘れられない。
待てど探せどイスカの声は無くホトホト疲れて見上げた空に、ホザキヤドリギの実が鮮やかに輝く。
こんな所にレンジャクでも来ないかな?と愚痴のように絵空事を思っていた。
それが現実になった!
ヒレンジャクだ!
10羽ほどの群れが一時盛んについばんでは、西の空に消えていった。

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 この年はレンジャクの大当たりの年だった。
夏の間に探しておいたヤドリギ街道。
その多くに、北から南まで飛来していた。
東信の公園では、雪の下で貯蔵?されたサンシュユの実に群がっていた。
ヒレンジャクの群れにキレンジャクが! 


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 物陰に隠れて?じっくり待つと近くまで寄ってきて!
キレンジャクは、次列風切羽の先端部に赤い蝋状の突起物があるのが特徴。
しっかりと見せてくれた。
キレンジャク(Bohemian Waxwing)

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 自然の中での鳥撮りでは、予定通りに行くことはまずない。
探し出すまでが大変で、餌付けやヤラセはしないからいいようには撮らせてくれない。
それが2015年はどこへ行っても出会え、いろいろなシーンで撮れた。
ホザキヤドリギはもっとも寒冷地に適応したヤドリギで、関東の市街地近郊では眼にできない。
群がりすぎてどれを撮ったら良いのか困った。
ヒレンジャク(Japanese Waxwing

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 枝垂れた穂の先でと思うが、レンジャクにも都合がある。
幸せそうな顔が、四苦八苦して撮っているこちらを笑顔にしてくれた。
ヒレンジャク(Japanese Waxwing

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 今年もまだ最後のチャンスはあるかもしれない。
良い出会いがあれば良いなぁ!









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by photo-etudes-eiji | 2017-03-15 21:24 | 野鳥 | Comments(0)

 昨期のレンジャク飛来があまりよくなかったから、今期は!と期待していたが・・・まったくだめ。
通過?の翌日だったりして、振られてばかり。
仕方がないからこの日は、コブハクチョウと少し遊んだが・・・。
ウ~ン、こまった。

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 ここのコブハクチョウは、1968年7月に、山口県宇部市営常盤公園から空輸されてきたそうだ。
世代を重ね、今では富士に白鳥として観光客に喜ばれている。

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 あまりにも、レンジャクに振られ続けているので想い出を少し探してみた。
撮りたかったのはこんなシーンや、山がらみのシーン。
ヒレンジャク=Japanese Waxwingが、湖水を飲みに来た。

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 ヒレンジャクは学名にjaponicaとつき、英名ではJapanese Waxwingという。
日本で繁殖するわけではないので、なにか不思議な感じがする。

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 ここ10年の房総で、よかったのは2009年。
バーダーにもそれほどポイントが知れ渡っていなくて、静かに独り占めだった。
ヤドリギの実を食べては、路肩にできた水たまりで・・・。

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 こちらはキレンジャク=Bohemian Waxwing。
房総はタケノコの産地。
竹藪の切り株の中にたまった水を飲みに来たのは、房総らしい風景だった。
民家の梅の木に下りたり、いろいろなロケーションで楽しませてくれた。


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 公園のリュウノヒゲの、瑠璃色の実を食べている場面もたのしいものだった。
まるで緑の海を泳いでいるように、緑の波に消えたり出たり・・・。
こちらはヒレンジャク。
                       
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 都市公園の、売店の近くの植栽に植えられたリュウノヒゲ。
この実を食べるとはまったく知らなかったので、感動ものだった。

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 ホザキヤドリギやカンボク・サンシュユの実のレンジャクは、またあとで。



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by photo-etudes-eiji | 2017-03-15 01:07 | 野鳥 | Comments(0)

 マイナス13°・マイナス9°、といった山の朝。
霧氷や着雪、雨氷という0℃以下でも凍らない過冷却状態の雨が降って着氷したり、吹雪に枝ごと煽られたり・・・。
そんな厳しい環境で、イスカは営巣・育雛し巣立っていく。
街の生活にどっぷりと浸かった身には、霧氷の朝の美しさにため息が漏れる。

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 着雪した幹の先端に、イスカの幼鳥と雌がやってきた。
右上の個体は黄色味が良く出ているが、まだ幼鳥の特徴である縦斑がある。
左が雌。

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 求愛から巣立ち後一ヶ月くらいは、いつも仲良くカップルでいる。
雌が雄を甘い声で呼んだり、給餌を受けたり・・・。
 
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 この時期は割と雌が上に止まることが多いような気がするのは、勝手な判断かも・・・。
こんな光景を見ているのは、零下の厳しさの中でも微笑ましく温かい気持ちになる。

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 目の前の木に、イスカ雌が下りてきた。

 
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 留まり木を移ると、なにか姿形がおかしい。
鳩胸?卵を抱えている???

 
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 それは、抱卵斑のせいだった。 
抱卵斑は産卵期の直前または産卵中から始まり、抱卵期に徐々に発達して雛が孵化する頃には退化して色も淡くなるそうだ。
おなかの羽毛が抜け落ち、皮膚が赤く裸出し厚くなった皮膚には多くの血管が集まり、卵を暖めるため高温となるという。
零下の中で、自らの身を削って子育てする。


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 身震いする感動に、背筋が凍るようだった。
すっぽりとクレーターのように綿羽が抜けている。
風がやみ、穏やかな午後の日射しがイスカのお母さんに。
暖かさに気を許したような横顔が、少しホッとした気分にさせてくれた。

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 もう、とっくに雛たちは無事に巣立ったことだろう。
今頃は場所を移して、お父さんと巣立ち雛を引き連れて飛び回っているのだろう。
野鳥の寿命はそう長くはない。
成鳥の生態的寿命は、一説によればヒバリで2.5年、シジュウカラで1.4年というし、
巣立ち雛の翌年生存率は、ヨーロッパのシジュウカラの例では13%という。
細々と命をつないでいる日本産イスカ。
その環境が守られ、無事に長生きしてくれることを祈るばかりだ。
  



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by photo-etudes-eiji | 2017-03-10 22:08 | 野鳥 | Comments(2)

 有る時、鳥友が『イスカは幼鳥の頃は♂♀共に赤いのだそうです。
それが成長するに従いが黄緑色になっていくとのこと。
○○さんが昔、イスカを飼い鳥にする文化があった青森で、飼っていた方に聞いたそうです。」
と知らせてくれた。
しかし僕には信じがたく、頭にこびりついていた。
ネットでは最近、イスカ雌と思える写真がイスカ若とかイスカ巣立ち雛などと紹介されたブログもある。
 疑問におもって山階鳥類研究所に伺い文献や論文・図鑑をあたり、自分の画像を再点検してみた。
撮影箇所は関東甲信の数地点で、「Loxia curvirostra japonica」と思えるものです。

 この年はイスカ大量飛来のの年で、房総でも各所で見られたのがうれしかった。
従って、この画像は「japonica」ではないだろう。
たくさんのイスカを見て、すべてを明瞭に撮って比べてみたいものだと思った。

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  ここからの個体は「japonica」と思える画像だ。
イスカ 成鳥 雄。

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 この雄成鳥個体は赤味が強く出ていた。
もちろん、光の加減や露出で色は淡くもどぎつくもなるが・・・。

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 こちらは黄色味がわずかに残ってオレンジっぽい。雄成鳥。
 
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 イスカの雌の断定は、なかなか難しい。
この個体は間違いなく雌の成鳥!
その証明は後日。

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 こちらは、レモンイエローがきれいに出た個体。
鮮やかな雄成鳥と行動を共にしていた個体なので、イスカ雌で間違いない。
 
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 日本産イスカの幼鳥。
もちろん雌雄の判別はできないが、巣立ちから4ヶ月ほどたったと思われる個体。
下面の縦斑が特徴的。

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 ほんの少し赤味が出てきた個体。

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 こちらは赤と黄色が斑に出た個体。
幼鳥は第2回冬羽で、換羽し成鳥羽衣になることから、その前の個体ということだろう。


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 この個体も上記と同じだろう。雛~幼鳥期の縦斑がまだ残っている。
ただ、夏鳥と違ってイスカはいろいろな時期に交尾・抱卵・育雛する。
生まれ月によって体色もずいぶん変化するのだろう。
 
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 こちらはイスカ幼鳥でも、黄色味が斑に強く出た個体。
下面に縦斑が明瞭だから、上記の赤と黄色の斑個体よりは若いと思える。
幼鳥雌と判断しそうだが、それは早計だと思う。

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  日本産イスカ 「Loxia curvirostra japonica 」については、あまり写真などを使った文献がなく、図鑑では赤=雄・黄=雌
となっている。
そうしたことから「幼鳥時は赤い」と、なにかを誤解した伝聞なども生き残っているのかもしれない。
しかも、ブログ写真は撮影者によって相当の真贋がある。
もちろん、標識調査などして実際のイスカを手にとって調査したわけではないから、この文と写真も僕の確信に近い推定でしかないのだが。



 
 






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by photo-etudes-eiji | 2017-03-08 00:20 | 野鳥 | Comments(4)

野鳥の雛祭り

 3月弥生、雛祭り。
先日散歩した「千葉市青葉の森公園」では、職員やボランティアによるものなのか雛飾りが展示してあった。
なかなか手の込んだ創作雛で、自然にレンズがむいた。
「スズメの雛祭り」と、タイトルがあったかな。
ほのぼのとして見入ってしまった。

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 同じ公園のキッズコーナーには、「タマゴの雛飾り」が。
平日の午後で子供達は少なかったが、童謡「たのしい雛祭り」のメロディーが流れ元気に歌う姿が目に浮かんだ。

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 スズメも雛祭りの衣装に着替えるために、砂浴びをして身ぎれいにしたんだろうな!
近所の小学校の廻りの遊歩道で、夏場にはよくそんな光景に出会った。
 体についた汚れやダニなどを落とすために、野鳥は水浴びや砂浴びをする。
その姿も浮かんで、笑みがこぼれた。

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 雛祭りだから、昨年出会った雛を三種。
3月、雪が10センチほど積もった公園。
赤松の枝にポトンと落ちてきたのは、「日本産イスカ」の巣立ち雛だった。
零下の中で抱卵されて孵り、14日以上育雛されて巣立ったばかりのようだった。
お父さんがやってきて、素嚢(そのう)に蓄えた赤松の種子などを口移し。
イスカ雛は嘴を大きく開いて「はやくちょうだい!」「もっとちょうだい」とでも言うように・・・。


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 夏の標高1700mを超える山岳道路。
ルリビタキやメボソムシクイ、オオルリやコマドリのさえずりが谷間にこだまする中で出会ったのは、クロジの雛だった。
最初は誰の子供か解らなかった。
刈り込まれたばかりの路肩の斜面に、動かずにいる雛。

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 ホオジロ科のクロジの雛と判別できたのは、慌ててお父さんがごちそうをくわえて出てきてくれたから。
どうやら斜面を滑り落ちて、固まっていたようだった。
「おいでおいで!」と誘導されて、必死に斜面を登っていった。

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 ルリビタキの巣立ち雛は、ガードレール沿いの刈り取られた葉の上をピョンピョンと。
初めはコマドリの雛かと思ったが、風切り羽の色が!
雛は尾羽がまだ短く、そこもまた可愛らしい。

                       
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 近くにお父さんがやってきて「人間だから気をつけろよ」とでも言うように、さえずり地鳴きしても路肩に出たり入ったり。
しばらく立って崖の斜面を下りていった。

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 そんなことを思い出させてくれた、スズメとタマゴの雛飾りだった。






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by photo-etudes-eiji | 2017-03-02 19:44 | 野鳥 | Comments(4)