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カテゴリ:蝶( 32 )

クモマツマキチョウ

 ギフチョウを撮ったら、クモマツマキチョウに会いたくなる。
蝶専門ではないのですべて美しいとは思えないし、毛虫は苦手だし、チャドクガにはやられてひどい目に遭っているし・・・。
それでも、シジミチョウはベネツィアンマスクを思わせるような目がかわいく、ギフとクモツキは別格。
クモマツマキチョウは、表翅の鮮やかな赤味を帯びた黄色またはオレンジがとてもキレイだが、裏翅の色や模様が素晴らしい。
雲の間に金色の雷光が走ったような、金粉をまぶしたような美しさにひかれる。
 クモマツマキチョウ ♂( 雲間褄黄蝶 The Orange Tip

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 早朝にウグイスやオオルリ・コマドリの声を聞き、キビタキ・コルリを見て気温が上がった頃探し始めると、一頭の雄がヒラヒラと現れた。
現れたのはイイが、なかなかとまってくれない。
やっと、カキドオシの花にとまった。
カキドオシ(垣通し)は、シソ科の植物の1種で日本中どこでも道ばたなどで見られる多年草。
こんな時でなければ、滅多に目もくれない草花だが・・・、クモマツマキチョウの時だけは咲いている場所を丹念に探す

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 クモマツマキチョウは、準絶滅危惧種。
長野県では、指定文化財・長野県天然記念物で、指定全域で採集禁止蝶。
採集禁止にもかかわらず、産卵した食草ごと盗まれてしまうといい、昨年もそんな人がいたという。
鳥の世界も蝶の世界も・・・困った人はどこにでもいる、ということか・・・。

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 スミレは満開に咲いているのに、そこにはなかなか来てはくれかった。
やっととまっても、なかなか撮りづらいところ。
キレイに開翅もしてくれず、次から次ぎへと瞬時で飛んでしまう。

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 飛んでいるのは蜂なのか蟻なのか?
まったく分からない。
蟻がシジミチョウと関係性が深いというが、クモマツマキチョウとという話は聞かないから、たまたま吸蜜でバッタリ鉢合わせということか。

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 雌のクモマツマキチョウは、一時間に二度ほどのペースで出てくれたがやはり飛び回ってばかりだった。
どういう時期に発生し、どのような時間帯や条件で開翅してくれるのか?
いろいろなことが不勉強なままでも、とりあえず今年も雌雄に会えた。
 クモマツマキチョウ ♀( 雲間褄黄蝶 The Orange Tip

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by photo-etudes-eiji | 2019-05-26 20:26 | | Comments(0)

ヒメギフチョウの産卵

 野鳥の先輩の影響からシジミチョウのかわいらしさに触れ、シジミチョウを撮ってきた。
別格は、初めて単独登山した針ノ木大雪渓で出会った蝶屋さんの「ギフチョウ」という言葉。
そんな思い出から、シジミチョウ以外ではギフチョウ・ヒメギフチョウ・クモマツマキチョウだけ、このところ毎年会いにいっている。
今年もGW明けに行ってみたが、ギフ1・ヒメギフ4程度の出会いしか無かった。
 ヒメギフチョウ(姫岐阜蝶)

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 現地について最初に出会ったのは、交尾後にまったく動かなくなった個体。
先着の方が教えてくれた。
 ヒメギフチョウ(姫岐阜蝶)

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 狙いは、ギフチョウのイエローバンドという白馬の固有種だったが・・・、残念ながら今年はダメだった。
その上、ギフもヒメギフも個体数が少なく天気が良すぎたせいかまったくとまってくれない。
 ヒメギフチョウ(姫岐阜蝶)

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 何度も幼虫が食草とするウスバサイシンの葉の回りを飛び回っては、産卵場所を探している感じだったので粘ってみた。
 ヒメギフチョウ(姫岐阜蝶)

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 やがて、葉の裏側に潜り込み・・・、10秒20秒とぶら下がっている。
 ヒメギフチョウ(姫岐阜蝶)

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 1・2分ほどたって飛び立っていったので、しばらくして葉の裏を見てみると薄緑色の宝石のような卵が11個生み付けられていた。
 ヒメギフチョウの卵(姫岐阜蝶)

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  ウスバサイシン(薄葉細辛)

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by photo-etudes-eiji | 2019-05-18 20:00 | | Comments(2)

ツシマウラボシシジミ

 長崎県対馬の上島にのみ分布する日本固有亜種で、日本でもっとも絶滅が危惧されるチョウ=ツシマウラボシシジミ。
環境省レッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類。
そんなシジミチョウが、絶滅を防ぐため生息域外保全が行われている。
所用のついでに、今年も「足立区生物園」に寄ってみた。
 ツシマウラボシシジミ チョウ目 シジミチョウ科

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 ツシマウラボシシジミは、止まっているところを横から眺めれば12ミリほどの小さな蝶。
雄の表翅は光沢のある青紫色なのだが、この日は光が悪く色が出なかった。

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 ふだんは非公開のツシマウラボシシジミだが、GW中は足立区生物園で、主に交尾が終わったオスを大温室で一般公開している。
この時は雄1頭と雌2頭が放たれていたが・・・雌には会えずじまいだった。

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by photo-etudes-eiji | 2019-05-05 06:00 | | Comments(0)

 ギフチョウは、ヒルトッピングという習性をもつ。
山頂に集まってくる蝶のメスは、多くが新鮮で交尾をしておらず、交尾をした後は山を下る習性があり、ヒルトッピングはオスと、未交尾のメスが出会うための行動という。
その習性から、山頂では卍飛翔というクルクルと回りながら高く上がる姿を見ることができる。
そんなことを期待して登ったのだが、到着するとすでに交尾したペアが地面にいた。
 ギフチョウ(岐阜蝶 Japanese Luehdorfia)


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 ギフチョウの雌雄識別として、ふつうメスはオスよりも大型で♂は体背面に長毛が密集、♀は長毛が少なく、前胸背に赤褐色の毛があるという。
素人判断だが、左の個体が♀だと思う。

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 時たま羽ばたいて位置を変え、ずいぶんと撮らせてもらった。
右が♀。


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 最後は結合したまま斜面を下ってしまい見つけられなくなってしまった。
右上が♀、下が♂。

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山頂で一時間ほど過ごし下った川沿いの道は、日当たりのよいところはスミレがずいぶんと咲いていた。
飛来数は少なく、サクラがらみやカタクリなどでは見られずスミレに吸蜜に来た一頭だけ。
 ここに来て欲しいなというところでは撮れず・・・。
 スミレ(菫)violet

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 ギフチョウが出始めて数日?という時季だったが、それでも一通りミツバツツジやスミレで撮れたうえに交尾まで見ることができたのは、運がよかったのかなと思う。


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by photo-etudes-eiji | 2019-04-03 20:30 | | Comments(0)

春の妖精-ギフチョウ

 319日、父が90歳9ヶ月で、突然逝ってしまった。

101歳で旅だった長姉からすればまだまだと安心していたのに、お盆に妹と会い、次姉のところで昔話に興じ寿司を食べ・・・眠るように・・・。

いろいろと思うことはあり、しばらく忙しなくしていた。


 久しぶりに、ドライブをした。

この時季になれば会いたくなる、スプリング・エフェメラル。

村のサクラは満開近く、昼過ぎまではもつはずの青空に映えていた。

 サクラ(桜 Cherry blossom


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 登山道を上るとミツバツツジが咲いていた。

その周辺を、春の妖精=ギフチョウが周回していた。

しばらく待つと、ミツバツツジにとまってくれた。

ミツバツツジ(三葉躑躅)にとまるギフチョウ(岐阜蝶 Japanese Luehdorfia


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 登山道には3頭が飛び回っていた。

枯れ葉の中に下りては吸水したり、笹の葉に留まったり・・・。


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 後肢の斑紋が美しい。


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 山頂に着くと、先着の方々が三人で撮影していた。

なんと、交尾していた。

近くにはもう一頭。

交尾個体は次回に。


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 交尾個体が飛んで斜面に入ってしまいしばらく待っている間に、地元の「チョウ類保全協会」の方に「センボンヤリ」という野草を教えて貰った。

毎年地上の茎と葉を枯らし地下茎と根で越冬する野草で、種はふさふさの毛の生えた実をつけるそうだ。

その毛がいっぱい立つようすを大名行列の「千本の槍」に見立てた名前で、別名「紫蒲公英(むらさきたんぽぽ)」。

名前を携帯メールに保存し、帰宅後検索してみると・・・なるほど耳かきについているふさふさの梵天のようだ。

気温が上がって少し花が開いてきた。

 センボンヤリ(千本槍)


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 頂上を後にして下ると、登山道から飛び立った鳥が!

トラツグミだった。

留鳥または漂鳥として周年生息するトラツグミは、森の中で夜中に細い声で「ヒィーヒィー」と鳴き鵺(ぬえ)または鵺鳥(ぬえどり)とも呼ばれる。

 トラツグミ(虎鶫  Scaly Thrush


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 登山道を下りると、やはりスプリング・エフェメラルのカタクリが開いていた。

 カタクリ(片栗 Katakuri(Dogtooth violet)


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 残念ながらカタクリにもサクラにも来なかったが、スミレには来てくれた。

昨年も撮ったヤエザクラは、まだ一分咲きで下は飛来数もスミレに来た一頭だけだった。


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by photo-etudes-eiji | 2019-04-01 20:30 | | Comments(2)

 シジミチョウは、その幼虫時代に蟻との広範な関係を持つものが多いことに、なるほどと感心したり驚かされたり。
それもどちらかだけが利を得る「片利共生」や双方に利のある「相利共生」、特定のアリとしか結び付かない「絶対的共生」から多くの種のアリと関係する「任意的共生」、さらには蟻の幼虫を食べてしまうゴマシジミのような「寄生」まで多岐にわたるという。
 成虫は年3~4回発生する多化性で、5~11月にかけて見られるクロツバメシジミもまた蟻との関係の深いシジミチョウだそうだ。

 河岸の石積み、ツメレンゲの群落にクロツバメシジミが乱舞していた。
 クロツバメシジミ(黒燕小灰蝶 準絶滅危惧種)

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 ツメレンゲの和名は、ロゼットの様子が仏像の台座(蓮華座)に似ていること、そしてその多肉質の葉の先端が尖っていて獣類の爪に似ることからきたそうだ。
 ツメレンゲ(爪蓮華・ 準絶滅危惧種)

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 クロツバメシジミは、このツメレンゲの葉に卵を1つずつ産みつけるそうだ。

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 世界のシジミチョウ科の約75%の種がアリと関係を持ち、日本産のシジミチョウ科では約56%の39種がそうだという。
クロツバメシジミがどんなアリと関係しているのか、じっくり観察するには飛び回ってばかりで熱中症になりそうで軽くあきらめた。
交尾個体がいた。
雌は雄に比べて裏翅の黒点が発達しているというから、右側が雌のようだ。

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 ツメレンゲにとまったペアには、他の♂がお邪魔しにきた。
 
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 逆光側から撮ってみると、黒い表翅が透過光に綺麗だった。
やがてクロシジミはこのツメレンゲに卵を産み付けていくのだ。
暑さのせいか、すでに生み付けられた卵を探す気にはならなかった。
 
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 『シジミチョウは共生するアリに蜜を与えることで、アリの脳内物質ドーパミンの働きを抑制しその行動を操作している』
それが最新の研究の成果のようだ。

 『アリの脳内物質を測定したところ、蜜を摂取したアリは、動物のさまざまな行動を調整する働きをもつドーパミン量が減少していることがわかりました。
また、ドーパミンの放出を抑制する薬物(レセルピン)をアリに投与した際にも蜜を摂取したアリと同様に歩行活動が減少することもわかりました。
この研究により、これまで「相利共生」と考えられてきたシジミチョウの幼虫とアリの関係が、栄養を与える幼虫側の利己的な行動操作によりアリが操作されることで維持されていることが明らかになったと言えます。
北條賢特命助教は「アリにとって幼虫の蜜を摂取することがどれほど利益のあるものなのか、さらに研究を進めたい」と話しています。』           
 神戸大学 HPより
 クロツバメシジミがコマツナギの花にとまってくれた。 
コマツナギは、茎が丈夫で馬をつなぎとめることができるほどだからとか、馬が好んで食べるからということからついた名前。
何かしら、炎天下に秋を感じた。

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 移動したポイントでは、ツバメシジミがヤマハギの花にいた。
ツバメシジミは表翅がブルーだが、クロツバメシジミ同様にとまって翅をひろげてはくれなかった。
 ツバメシジミ ( 燕小灰蝶 )

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 ツバメシジミ(燕小灰蝶)

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by photo-etudes-eiji | 2018-09-05 06:00 | | Comments(0)

 知らなければなんということもない光景が、知ってみれば驚きの世界の入り口だったということは日常のそこここにあふれている。
其れに気付くか否かというだけのこと。
2年前、野鳥の会の先輩から「ゴマシジミがでたよ。」との知らせで、ゴイシシジミを撮ったからゴマシジミというのも見てみようと探鳥ついでに行ってみた。
出会ったゴマシジミは、「ゴイシシジミの方が白黒スッキリしていて・・・ゴマだから黒点が小さいのか・・・」という第一印象。
しかし、その生態を調べてみると驚嘆するものだった。
 今年も、ゴマシジミに出会えた。
 ゴマシジミ(胡麻小灰蝶 Scarce large blue)

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 ゴマシジミは絶滅危惧II類。
 『 ゴマシジミは、チョウ目シジミチョウ科に分類されるチョウです。
ワレモコウのつぼみだけに産卵し、孵化した幼虫はワレモコウの花を食べ脱皮を繰り返します。
秋口に4齢(3回脱皮)くらいで地上に降り、クシケアリによって巣に運ばれます。
クシケアリは、ゴマシジミの幼虫が出す蜜をなめ、ゴマシジミの幼虫はクシケアリの幼虫を食べて成長し、翌年の夏に羽化します。
 松本市教育委員会
 草むらの中のワレモコウに、ゴマシジミがいた。

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『 アリの巣は、ほかの昆虫にとってもパラダイスです。
なぜなら常に食物が運び込まれ、外敵から攻撃を受けたらアリが戦ってくれるからです。
アリにばれずに、巣の中にうまく侵入できれば、アリの恩恵を受けて暮らせます。
しかし、アリが築き上げた巣によそ者が簡単に侵入できるわけはありません。
そこでシジミチョウたちは、化学物質の力を使ってアリを欺くのです。
 アリは体の表面に種に固有のワックスのような化学物質を持っていて、これにより仲間を見分けています。
例えば「ゴマシジミ」というチョウの幼虫は、「シェンキクシケアリ」のワックスをまねて仲間と勘違いさせます。
さらに、お尻から甘い蜜を出してアリを引き寄せ、巣まで連れて帰ってもらい、成虫になるまでシェンキクシケアリの幼虫や蛹(さなぎ)を食べて育つという知能犯です。
しかしチョウたちは羽化すると、化学物質の効力が薄れるのかアリたちから一斉に攻撃を受けるため、大急ぎで巣から脱出しなければなりません。
進化の中で獲得したアリを欺く戦略も、期限付きなのです。』大阪教育大学教育学部 教養学科 自然研究講座 准教授 乾 陽子 先生
 
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 ワレモコウのつぼみだけに産卵し、孵化した幼虫はワレモコウの花を食べ脱皮を繰り返し、アリに運ばれ守られながらアリの幼虫を食べて成長し、羽化直後に脱出する!
なんという驚異的な生態だろうか!
アリとの関係性の深いシジミチョウにはムラサキシジミ・ヤマトシジミにキマダラルリツバメなどがいるが、それは共生ともいえそうな関係。
しかし、ゴマシジミは寄生だ。

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 ワレモコウ(吾亦紅)といえば歌謡曲で、ヒットした歌がある。
歌詞に理解困難なところはあるが、好きな歌だ。
そんなワレモコウとシジミチョウとなればいい絵になるかなという思いは、生態を知れば深い「業」のようなものを感じて身震いするほどだった。

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 近くにはキキョウが綺麗に咲いていた。
驚いたことにキキョウもまた、自生株は近年減少傾向にあり絶滅が危惧されている絶滅危惧II類だそう。
生物多様性センターによれば、100年後の絶滅確率は51%だそうだ。
 キキョウ(桔梗 balloon flower )

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 今期は猛暑もあってゴマシジミの発生は少し早く、ワレモコウの開花は始まったばかりだった。

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 近くには 年4-5回発生するツバメシジミもとんでいたが、尾状突起がなくなっている個体だった。
 ツバメシジミ (燕小灰蝶 short-tailed blue)

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 まだ開花の少ないワレモコウだったおかげか、探し歩く手間もいらずゴマシジミはやってくる

 
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 完全な開翅は撮れなかったが、半分見られただけで十分満足だった。

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 そのうえに、交尾個体まで撮ることができた。

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 交尾後、雌はワレモコウに産卵する。
そうしてシワクシケアリに出会わなければ成蝶にはなれない。
1頭のゴマシジミの幼虫は、200個体以上のシワクシケアリの幼虫を食べるそうだ。
食べ尽くせば、自らも種を維持できないゴマシジミ!

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 草むらの中に赤紫のボンボンのような花をつけるワレモコウ。
そこに、奇蹟を重ねなければ生きてはいけない新しい命が生まれようとしていた。

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by photo-etudes-eiji | 2018-08-10 22:19 | | Comments(0)

高層湿原のミドリシジミ

 ミドリシジミは湾岸や関東では、5月末から6月はじめに発生する。
それが、信州の高層湿原では7月も終わり近くならないと発生しない。
桜の開花でさえ一ヶ月と開きはないのに、ミドリシジミは何故こんなに平地と差が出るのだろう?
僕には解らないが、「♂一頭撮った。」「メス一頭撮れた」という鳥友のメールに、それなら数個体~一斉発生を期待できると向かった。
夏休みに入って避暑地の高原は、陸上部やサッカー・ラグビー・テニスと合宿のオンパレード。
その元気な声を聞きながらの昼間のミドリシジミの動きは、不活発。
やっと見つけた一頭と遊んだが、表翅はなかなか見せてくれない。
 ミドリシジミ  緑小灰蝶

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 昼過ぎになってやっと、少しだけ表翅を見せてくれるようになった。
しかし、光の加減だろうかミドリシジミの金属光沢は青味が勝っていて・・・。

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 午後も三時を過ぎる頃、7頭ほどが舞い始めた。
不思議に思ったのは、どの個体もヤチダモの梢から出て来てはその葉の上にとまること。
千葉では谷地田のハンノキで見ることが多いのに、ここではそばにたくさんのハンノキがあるのにヤチダモ。
その葉に一頭がのってクルクルと歩いている所に、もう一頭別個体がきた。

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 交尾かと思ったが、まだそのタイミングではないようで追いかけっこをしておしまいだった。
しかし、2頭が舞い上がると表翅の金属光沢が青緑や金緑色に輝き綺麗だった。
何度か雌雄で舞って、やがて♂は別のヤチダモの葉の上に。
同じ個体が、微妙な輝きを見せてくれた。


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 メスも表翅をひろげて見せてくれた。
ミドリシジミのメスの表翅は、A型B型AB型O型と四種あるそうだが、この個体はB型だろうか。


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 メスはほんの一瞬で飛び去ってしまったが、変わって♂が近くに出てくれた。
木漏れ日の射す中に、青から金緑色に変化する光沢をしっかり見せてくれた。
 高層湿原のミドリシジミがでて、僕のゼフィルスの季節は終わり。
来期は、まだ見たことも撮ったこともない種に出会いたいものだ。

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by photo-etudes-eiji | 2018-07-27 18:00 | | Comments(0)

 オオシラビソの天辺コマドリが陽炎の谷に消え、ふたたび声はすれど姿は見えず・・・。
やがて昼近くなると霧がわき出し、ホワイトアウト状態に。
やむなく山を下り、「ムモンアカシジミが発生したよ!」という連絡を頼りに高速移動。
真夏日の午後。
んな時間に、シジミチョウが木の葉の上にとまって翅をひろげていてくれるか?
天辺に移動してしまっていると、夕刻まで見つけられないかも・・・と不安だったが・・・。
ポイントに移動すると、何のことはなく日陰でじっとしているムモンアカシジミ!
 ムモンアカシジミ 無紋赤小灰蝶

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 ムモンアカシジミは、他の日本産アカシジミ類(アカシジミ、ウラナミアカシジミ、チョウセンアカシジミ)に比べて、表翅に斑紋が目立たないため、「ムモン」と名付けられたそう。
ムモンアカシジミも蟻との関係が濃密で、孵化時にはアリが触角で卵をたたくなどということがあるそうだ。
そのうえ、アブラムシやその蜜?を食べる半肉食性だそうだ。
 一頭を見つけほんの数メートルも歩けば、またも下草近くの枝先に。
こちらもじっと動かず、時たま向きを変える程度でジックリと撮らせてくれた。

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 ふたたび別の個体を探し歩くと、ほんの1メートルほどの所に。
接写ぎみに寄って、ドアップで撮らせてくれる。

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 あれっ?ムモンアカシジミの脚は、2対4本?
ははぁ、胸の所に一対たたんでいるのか。
昆虫の脚は6本。
チョウも基本6本だが、種によっては退化して4本にしか見えないものもあるという。


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 続けざまに3頭4頭5頭と見つけ、その全てが羽化して間もないような新鮮個体ばかり。


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 おかげで、じっくりと観察することができた。
無紋のスッキリとした美しさ。
オレンジ色も緑の葉によくあっている。

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 幸運だったのだ。
前日に発見されて、当日の朝にも先輩が確認していて、次々と羽化した個体が出て来ていたのだ。


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 羽化した個体は、筋肉が固まるまではじっとしていて、10分前後で翅形がほぼ完成し30分もすれば飛べるようになるそうだ。
クヌギだろうか。
中段にそんな個体を見つけた。
前翅の先端がまだ完全には開ききっていない。


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 じっと翅が開くのを待っているようだ。
時折、向きを変えたり歩いたり・・・。

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 そんな姿を10分ほど見せてくれたが、その間では完全には翅が開かなかった。
しばらくすると、5メートルほど離れた別のクヌギの木に飛んでいった。
発生直後というタイミングで綺麗なムモンアカシジミに出会え、陽炎の天辺コマの残念さが少しだけ和らいだ。

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by photo-etudes-eiji | 2018-07-14 06:00 | | Comments(0)

 シジミチョウは、小さくて眼がかわいい。
もっとも身近なルリシジミ・ヤマトシジミ・ベニシジミは、年に4~6回発生するから出会う機会も多い。
ゼフィルスを探した今回もいろいろ出会え、予定外のオオムラサキやスジグロチャバネセセリにも会えた。
今回はベニシジミがたくさん発生していて、探し歩いている途中でもその美しさにハッとさせられた。
春に発生する春型は赤橙色の部分が鮮やかで、夏に発生する夏型は黒褐色部分が太く、黒い斑点も大粒になるそうだ。
 ベニシジミ(紅小灰蝶 Small copper)

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 ルリシジミは春から秋いっぱいまで草地などで見られるが、高原ではいろいろな花とからんでくれて撮ってしまう。
 ルリシジミ(瑠璃小灰蝶 Holly blue)

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 ツバメシジミは、後翅にある尾状突起が名前の由来。
ここで問題が起こる。
たとえば、ムラサキシジミには尾状突起がないが、ムラサキツバメにはある。
アカシジミやミドリシジミ・ミヤマカラスシジミに、「ツバメ」とはつかないが尾状突起はある。
尾状突起が有るからといって、○○ツバメと命名されるわけではないということ。
だったら、名にツバメと入れるのは何が基準なの?と突っ込みたくもなる。
 ツバメシジミ(燕小灰蝶 short-tailed blue)

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 早朝から久々の炎天下で坂道を行ったり来たり探していたら、あっという間にペットボトルの水は無くなり・・・木陰の石に座ってひと休みすると、鳥のように力強く羽ばたいてオオムラサキがやって来た。
英語名のemperorに納得する力強い飛翔だ。
日本昆虫学会が選んだ日本の国蝶(法律や条例で規定されたものではない)=オオムラサキは、アゲハチョウのようにヒラヒラとではなく音を立てグングンととびまわり、ほんの少しだけ葉の上に止まってくれた。
 オオムラサキ♂ (大紫 Great purple emperor)

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 普段セセリチョウは滅多に撮らないが、目を惹かれた。
スジグロチャバネセセリは準絶滅危惧種だそうだ。
似たセセリに「ヘリグロチャバネセセリ」というのがいるが、翅脈の段差があることで、スジグロチャバネセセリと解った。
 スジグロチャバネセセリ

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 そういえば、5月の中旬にサンコウチョウの鳴く谷筋でアオバセセリに出会っていた。
日本国内で唯一青色の翅を持つ種で、青緑色の色彩を「青葉」にたとえたようだ。
 アオバセセリ(青羽挵The Green Velvet Skipper)

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 今回も、たくさんのヒメシジミに出会えた。
裏翅の美しさはなかなかのものだが、今回は悩まされた。
というのも、似たようなシジミにアサマシジミ・ミヤマシジミといて、とくにミヤマシジミとは長らく混同されていたそうだ。
『オレンジ帯の中にある黒斑にはミヤマでは水色の構造色があるが、本種では見られない。』とWikiにある。
ジックリと自分の画像を見ると、有るものも無いものもいる。
ヒメだと思って撮っていたのに・・・・???
 一応ここでは・・・ヒメシジミ(姫小灰蝶 The Silver-studded Blue)

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 ヒメシジミ(姫小灰蝶 The Silver-studded Blue)かミヤマシジミ(深山小灰蝶 The Re)か?悩ましいのがこのカップル。
問題の部分を等倍で切り抜いてみた。

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 大型チョウやジャノメなどのタテハチョウ科はちょっと恐めだが、シジミチョウ科はかわいいからとシジミを中心に撮り始めたが・・・どこの世界も奥が深いものだ。

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by photo-etudes-eiji | 2018-07-08 06:00 | | Comments(0)