草原性のフクロウ類であるコミミズクは、日中でも活動することがあるが夕暮れが近づくと活発に活動を始める。
ウォーミングアップに、胃の中で消化されなかった骨や毛などペリットを吐き出し出すものを出して、テリトリーを周遊。
野ネズミを見つけると身を翻して草むらに降り立ち、周囲を警戒する。
その場で丸呑みすることも、あるいは隠し場所に運ぶこともある。
 コミミズクが草むらに飛び込んだ。
何かを捕まえ飲み込んだ感じはしたが、飛びたちの連続カットをみると膨らんだ感じがないから・・・失敗したのかもしれない。
ただ、『鳥類の多くでは食道に素嚢 (crop) と呼ばれる筋肉質の嚢がある。
素嚢は食べたものを咀嚼し、また一時的に蓄えることで消化器系へ送られる速度を調節する機能を持つ。』
『猛禽類では、ワシ、タカなどは素嚢を1つ持つが、フクロウは素嚢を持たない。』とある。
コミミズクの場合も、素嚢という器官は持っていないのではないかと思うが、たしかめてはいない。
 コミミズク(小耳木菟 Short-eared owl)

e0365355_13372692.jpg

e0365355_13372768.jpg

e0365355_13372731.jpg

e0365355_13380439.jpg

e0365355_13380404.jpg


e0365355_13380326.jpg
  
 遠くを、コミミズクが獲物を両脚にしっかりつかんで飛んでいる。
送電線が余計だけれども、こんな場面はコミミズクらしくて好きだ。
しかも、こんな場面でよく見られるのが、ノスリやトビ・チョウゲンボウ・カラスなどからの獲物の横取り攻撃。


e0365355_13372742.jpg

 ノスリにいたっては、コミミズクの狩りのポイントに近いところにわざわざ移動して木の天辺で様子見している。
時には邪魔されたコミミズクが、枝に留まるノスリに「ギャッ」と鳴き声を発して攻撃することもある。
 捕まえたネズミは何だろうか?
小振りな感じもするからハタネズミ?だろうか?

e0365355_13372774.jpg


 狙いは夕焼けだが、こんな「おさかなくわえたどら猫」ならぬ「獲物をくわえたコミミズク」を撮れるのは楽しい。


e0365355_13392778.jpg

e0365355_13392734.jpg

e0365355_13392819.jpg

# by photo-etudes-eiji | 2019-02-17 16:00 | 野鳥 | Comments(0)

 強烈な寒気に包まれた北海道。
こんな時には、ギンザンマシコが札幌の街中に降りてきて、ナナカマドの実を食べるという。
そんな機会に巡り会えたのは、もう7年も前のこと。
暮れの札幌の街のナナカマドの並木を、ギンザンマシコを探して走ると民家のテレビアンテナの上や電線に群れがいた。
生協の駐車場入り口のナナカマドにドッと降りては、直ぐ下を人が歩こうがお構いなく採餌していた。
 ギンザンマシコ ♂(銀山猿子 Pine grosbeak)


e0365355_22061674.jpg


 ギンザンマシコ ♀(銀山猿子 Pine grosbeak)

e0365355_22062096.jpg


 
 旭川では、エゾノコリンゴにギンザンマシコが群がって採餌していた。
数家族だったろうか?
近くの木の天辺で小休止しては、エゾノコリンゴをむさぼるように食べていた。
時折小雪の舞う零下のなかでも、ギンザンマシコが出続けてくれるので撮っているこちらは寒さなど気にならなかった。
 ギンザンマシコ(銀山猿子 Pine grosbeak)

e0365355_22065151.jpg


 

e0365355_22065164.jpg




e0365355_22070018.jpg




e0365355_22070173.jpg



 驚いたのは突然の猛禽の襲撃だった。
撮影しているこちらのすぐ側を、ハイタカかオオタカか判別できぬ鷹がギンザンマシコを狙ってはしり抜けた。
一斉にギンザンマシコは飛び立ち逃げ切ったが、目の前で小鳥を襲うシーンを見たのは初めてのことだった。
 ハイタカ (灰鷹  Sparrowhawk)

e0365355_22073711.jpg



 襲ってきたのはハイタカだった。
ハイタカはしばらく近くの松の枝で様子見をしていたが飛び去り、やがてギンザンマシコも戻ってきた。
 ハイタカ (灰鷹  Sparrowhawk)

e0365355_22073758.jpg



 雪の上に降りて、落ちた種子を探すミヤマカケスに出会ったのも、この年の冬だった。
 亜種 ミヤマカケス (深山懸巣  Eurasian jay)

e0365355_22081361.jpg



 オジロワシやオオワシは、観光用や撮影用のクルーズにのればいい絵を撮れると思うが、港であうことも出来る。
砕氷船にのった流氷見物の時には、港近くの国道脇の木に二羽が止まっていたり、港の街路灯にとまっているオジロワシをよく見かけた。
 オジロワシ(尾白鷲 White-tailed eagle)

e0365355_22082041.jpg



 オジロワシ(尾白鷲 White-tailed eagle)

e0365355_22082319.jpg


 
 オオワシ(大鷲 Steller's sea eagle)

e0365355_22082053.jpg



# by photo-etudes-eiji | 2019-02-14 06:00 | 野鳥 | Comments(0)

 北海道では観測史上最強クラスの寒気の影響で、陸別町で零下31.8度など10地点で観測史上最低気温を更新とか。
さいわい、湾岸の雪は水分を多く含んだぼた雪で5センチほどの積雪だった。
 これまでの探鳥行の経験で、最低気温だったのはマイナス13度ほどだった。
そんななかでも、オオマシコやマヒワ・ベニヒワなどは元気に採餌していたし、イスカにいたっては零下の中で抱卵~雛への給餌を行っていた。
一般的に鳥の体温はほ乳類より高く40~42度といわれているが、零下20度・30度という中で、野鳥たちはどうしているのだろうか?
冬のマイナス一桁台の北海道で撮った画像を、見直してみた。
 クマゲラ ♀(熊啄木鳥 Black woodpecker) 天然記念物 絶滅危惧II類

e0365355_17595181.jpg


 クマゲラは日本のキツツキ科では最大で、北海道や東北の一部に住んでいる。
日の出直後から三時間近く広い公園を探し歩き、キーンとした空気の中にドラミング音が聞こえた。
後頭部の赤い♀が採餌のために、ゴンゴンとパワフルな音を立てていたのだった。

e0365355_18005340.jpg



 とはいっても、園路を少し外すと腰まで雪に埋もれ三脚を杖代わりにしなければ抜け出せないような場所。
そのせいかクマゲラの雌は安心して同じ木でタップリと観察させてくれた。


e0365355_17595117.jpg


 札幌の郊外の自然公園で最初に出会ったのは、ヤマゲラだった。
亜種ヤマゲラは北海道に周年生息するが、よく似たアオゲラは北海道には生息しない。
幼鳥は腹部に黒い横斑が見られるそうだが、成鳥に黒い横斑はない。
顎線にも赤色が入らず、雌の頭部には赤色がない、などの違いがある。
 ヤマゲラ ♂(山啄木鳥 Grey-headed woodpecker)

e0365355_17595187.jpg

 
 ヤマゲラは、木に穴を開けて採餌することは少ないという。
見ていてもドラミングというよりは、穴の中に隠れた虫や蟻を探しているといった感じだった。

e0365355_17595140.jpg


 真夏の朱鞠内湖ではアオゲラ同様に地面に降りて蟻を食べていたが、真冬のこの時は残り少なくなった木の実をうれしそうに啄んでいた。

e0365355_18013988.jpg


 亜種エゾオオアカゲラは上面の白斑がやや大きく下面はより白色みを帯びるというのが、亜種オオアカゲラとの違い。
 亜種オオアカゲラ ♂(大赤啄木鳥 White-backed woodpecker)

e0365355_18013970.jpg



 亜種エゾアカゲラは、額から頬と下面は汚白色。肩羽の白色斑は大型。
寒さから体をプックリと膨らませていた。
 亜種エゾアカゲラ ♂ (赤啄木鳥 Great spotted woodpecker )


e0365355_18013940.jpg


 川沿いでは雪の舞う中を、ヤマセミが留鳥として暮らしていた。
 ヤマセミ ♂(山翡翠 Crested kingfisher)

e0365355_18013916.jpg


 今朝の新聞には、鶴居村のタンチョウ達が「けあらし」の中を飛び立つ一枚が載っていた。
日本では北海道東部に留鳥として周年生息し、絶滅危惧II類の国の天然記念物としてある程度の保護をされたタンチョウに比べ、普通の小鳥達はどう記録的寒気を生きぬいているのか?
見て調べてみたい気もするが・・・、無理なことだ。
 タンチョウ(丹頂 Red-crowned crane)


e0365355_17595139.jpg





# by photo-etudes-eiji | 2019-02-10 21:00 | 野鳥 | Comments(0)

 近いからいつでも行ける、しかし撮影ポイントに余裕が少ないということで遠慮していた里見公園に行ってきた。
気圧配置は西高東低に戻り穏やかな冬の陽光が照らす。
江戸川の対岸は葛飾区小岩。
右に振れれば、矢切の渡しから「寅さん」の葛飾柴又。
スカイツリーの周辺は、京成押上線四ツ木・曳舟から東武浅草駅。
富士山の右麓に、新宿の高層ビル群・真ん中にdocomoのビルが見え都庁がわかる。
 京成本線の音がひっきりなしに聞こえる。
この光景で浮かぶのは、子供の頃に聞いた倍賞千恵子さんの「下町の太陽」。
リアルタイムで見た映画ではないが、その舞台になったのはこの光景の中にある。
資生堂の石鹸工場、新小岩の機関庫、大同製鋼新小岩製鉄所や荒川の土手。
映画の中で主人公の父親の給料は2万8千円だったという。
練馬の光が丘団地があこがれの住まいとか・・・。
「・・・下町は煙だらけ、家の中は昼でも暗い、空は霞んでる、でも太陽はその上に照ってるわ!」
そんな主人公の声と歌が聞こえてきそうだ。
 市川市里見公園からスカイツリーと富士山


e0365355_22542979.jpg


 昼頃までは見えていた富士山が、気温最高から地温最高に向かい出すと霞みはじめ・・・やっと16時30分を過ぎる頃稜線がうっすらと見えてきだした。

e0365355_22542803.jpg

 太陽は富士山の左肩から沈みはじめ、半分以上が沈んだ頃にスッポリと頂上におさまるはずと計算していた。


e0365355_22542972.jpg

 富士山頂は、強風が吹き荒れているのだろう。
雪煙が帯のように南に流れている。
2月2日16:58。
久しぶりに、綺麗な夕陽のダイヤモンド富士の完成だ。


e0365355_23044812.jpg


 太陽が最後の姿を隠す頃、雪煙がみごとに燃え上がり手前に影富士が生まれる。


e0365355_23041570.jpg

 SCW気象予報で雲量を見たり、富士五湖ライブカメラで富士周辺の見え方を調べたり・・・長い待ち時間を気を揉んでいたが、素晴らしい瞬間に今年は立ち会えた。


e0365355_23180498.jpg


 次第に影富士が手前に伸びだし雪煙が赤く稜線を走ると、感動はゆっくりと増幅してくる。


e0365355_23180591.jpg


 雪煙だけが稜線に輝き、静かに夕陽のダイヤモンド富士が終わりを告げる。


e0365355_23180505.jpg


 空の青さが戻ってくると、マジックアワーの時間だ。
ひとつふたつと街の明かりがつき始める。

e0365355_23180539.jpg


 スカイツリーに灯がともった。

e0365355_23180573.jpg


 位置をほんの少し変えると、見えなかった東京タワーが三つ星の強い光りの奥のビルの上に輝く。
作詞 横井 弘さん 作曲 江口浩二さんの「下町の太陽」を、また唄いたくなってくる。
『下町の屋根を 温める太陽は
  貧しくも 笑顔を消さぬ 母の顔
   悩みを夢を うちあけて
    路地にも幸の くるように
     ああ太陽と 今日もまた 』


e0365355_23180517.jpg





# by photo-etudes-eiji | 2019-02-04 06:00 | 朝陽・夕陽 | Comments(0)

夕焼けコミミズク

 日中でも飛ぶことのあるコミミズクは、撮影していても楽しい。
流線型や一本線コミミ・直角コミミ・横睨みコミミやネズミの捕獲から飛び立ち・雪がらみや山バックと撮らせてもらってきた。
冬の小鳥が少ない今季、これまで以上のオオマシコやイスカなどを狙おうにも新しいポイント探しもままならず・・・。
それならばと、夕焼けの中のコミミズク狙いをしている。
 しかし現実は厳しく、野鳥情報やマップコードが流れるに従い・・・狩り場に入り込むは飛行ルートにドドッと殺到してふさいでしまうは・動き回ってコミミズクを追いやってしまう状況に。
そこでのコミミズクの動きをじっくり観察して、撮影圧をかけないように影響を与えないように撮らせてもらうという考えのない、自分が撮れれば後はどうなろうと関係ないというカメラマンに、こちらも困惑させられている。
車と葦の影に身じろぎせず待っていれば、目の前を飛んでくれるのに!
 コミミズク(小耳木菟 Short-eared owl)

e0365355_22215746.jpg


e0365355_22215952.jpg


 珍鳥情報や自慢話が20~30m離れていても聞こえる。
コミミズクやフクロウ類が、その声を聞いて寄ってくると思っているのだろうか?
照準器が何台も赤く光る。
その強烈な光を、コミミズクが警戒しないと思っているのだろうか?
 そんな光景にいやな思いをしながら、一方で「未だ木鶏足りえず」という自分の度量も思わされている。
 夕焼けの始まる頃、お気に入りの木にコミミズクが留まった。

e0365355_22412219.jpg


 この状況では、なかなかバックの色を出すことが難しい。

e0365355_22412286.jpg


 適度な雲があると、良い雰囲気の色合いになるのだが・・・。

e0365355_22412220.jpg


e0365355_22412264.jpg


 夕焼け色もコミミズクもと欲張るには、どの高さ・どの方向をコミミズクが飛んでくれるか次第。
なかなかこちらの思い通りにはいかない。
 
e0365355_22440923.jpg


 低くコミミズクが飛ぶ!
そのままそのままとジックリ狙っていると・・・人の動きでUターン!
高く逃げてしまった。

e0365355_22471406.jpg


 暗くなって人が去り、コミミズクはゆったりと夕焼け色の残る中に。
この程度で、満足するしかないかな・・・。


e0365355_22471403.jpg


e0365355_22471481.jpg


e0365355_22471818.jpg

 

 





# by photo-etudes-eiji | 2019-02-01 06:00 | 野鳥 | Comments(2)