ムラサキシジミとムラサキツバメの越冬

 湾岸の公園は、かつて反公害運動の高まりの中で首都高湾岸線から東関道を伸ばす際に緩衝緑地帯として作られた。
そこには、マテバシイなどの公害に強い常緑樹が植樹された。
今年も、そのマテバシイを幼虫が「食樹」とするムラサキツバメが気温が上がると舞っている。
 誰が植えたのか、最近人気の皇帝ダリア=木立ダリアが一輪の花をつけていた。
 皇帝ダリア・キダチダリア(木立ダリア)

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 ムラサキツバメは、ウラギンシジミやムラサキシジミとともに、ここで集団越冬している。
今年も数カ所で集団ねぐらができている。
が・・・、残念なことはいたるところ過剰に剪定・刈り込みされてチョウの卵や幼虫も排除され、野鳥が逃げ込む隙間もドンドン無くなってしまっていることだ。
 アオキに集団ねぐらができていた。
 ムラサキツバメ(紫燕)の集団ねぐら

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 ムラサキツバメの集団ねぐらに、一頭だけムラサキシジミが一緒に居た。
ムラサキシジミには尾状突起が無いから、すぐに区別がつく。
このアオキも、剪定されすぎてみすぼらしいこぢんまりとした株になってしまったが、気温が上がって集団ねぐらからムラサキシジミが降りてきて羽を広げてくれた。
 ムラサキシジミ ♂(紫小灰蝶 Japanese oakblue)

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 光が差し込むと青紫が輝きを増し美しい。
近くにはこれも切り詰められたサザンカの垣があり、花盛りなのだがなかなかうまく花とからんでくれない。
無理矢理、横から花をいれて撮った。
 ムラサキシジミ ♀(紫小灰蝶 Japanese oakblue)

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 ムラサキシジミも、光が差し込む一時間ほどの短い時間に羽を広げ椿やサザンカ・アオキなどで葉の表面のミネラルなどを補給するのだろうか?
 ムラサキシジミ ♀(紫小灰蝶 Japanese oakblue)

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 ムラサキツバメの♂がねぐらから降りて、リュウノヒゲの葉の上で開翅してくれた。
 ムラサキツバメ ♂(紫燕)

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 ムラサキシジミもムラサキツバメも、緩衝緑地帯の谷津干潟~テニスコート・秋津サッカー場・野球場から香澄~幕張と続く一帯に暮らしている。
一帯はすべて埋め立て地。
ムラサキツバメやムラサキシジミは、そこに植樹されたマテバシイによって運ばれここに来たのだろう。
ムラサキツバメは1990年代までは本州(近畿地方以西)、四国、九州に分布していると考えられていたのだから。
マテバシイの葉でムラサキツバメが羽を広げていた。
 ムラサキツバメ ♀(紫燕)

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 純白のサザンカに、ムラサキツバメがきて吸蜜してくれた。
こうしたときは羽を広げてはくれないのが残念だが、あちらこちらと舞っては移動して様々な花で撮らせてくれた。
しかし、翅裏だけでは雌雄の判定が僕には難しいのが難点。
 ムラサキツバメ (紫燕)

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 ムラサキシジミもムラサキツバメも、アリに守られる代わりにアリに分泌物を提供するという共生をおこなうことが知られている。
ただ最近の研究では、単なる共生ではなくムラサキシジミやムラサキツバメの幼虫の出す分泌物のなかにアリを従属させるような物質があり一方的に従属させているといった事も明らかになってきている。
 公園を散歩するときに、カメラを持っていくと・・・どうしても目が行ってしまい・・・これでは運動量が少なくなってしまうのが問題だ!
 ムラサキツバメ (紫燕)

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by photo-etudes-eiji | 2018-12-03 06:00 | Comments(0)