イヌザンショウのキビタキ

 キビタキは房総でも夏場に営巣しているのを確認しているが、多くは山地で繁殖する夏鳥。
秋の渡り途中に、都市公園や低地の森におりてきた。
アカメガシワやイヌザンショウ・ヤマコウバシにサワフタギやミズキなど、いろいろな木の実を食べて楽しませてくれる。
久しぶりに、イヌザンショウのキビタキに会いに行った。
暗い森のイヌザンショウの中で動いていた雌が、良いところに出て来てくれた。
 キビタキ♀ (黄鶲 Narcissus Flycatcher)

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 イヌザンショウ(犬山椒)は、サンショウに似るが香りが劣り役にたたない事からきた名前という。
犬もかわいそうだが、確かに香りも微かで実を食べても無味で殻を食べている感じだ。
どこがおいしいのか、キビタキ雌はよく来てくれた。

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 なかなか姿を見せてくれなかった雄も、表に出て来てくれた。
 キビタキ♂ (黄鶲 Narcissus Flycatcher)

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 葉隠れの中から飛び出し、イヌザンショウの実を咥えてはまた隠れてしまう。
しかし、実を咥えた時の顔は喜びにあふれている。

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 スッキリと全身もいいけれど、こんな感じでちょっと自慢げな雌の姿もかわいい。

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 枝先にチョコンとのるのもかわいいが、ホバリングしてフライングキャッチはカメラを持つ身には楽しい。

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 雄の出は雌の半分くらいで、毎年その理由を考えてみるのだが・・・。
雌雄で、渡りの時季の食物嗜好が種子食に移る雌と昆虫食と半々の雄とか、そんな生理があるのかもなどと実証的な根拠もない妄想を巡らせる。

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 表に出て来てスッキリと姿を見せてくれれば、改めてその美しさに惚れ惚れとする。
喉元の赤味を帯びたオレンジから、黄色・レモンイエローと変化が素晴らしい。
大きく切り取りたくなる。

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 望遠・標準・広角の三ッくらいのパターンでトリミングしたくなって、毎回悩む。
フルサイズで幹に隠れて中間にある木の葉をボケでいれて・・・。


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 いやいや、キビタキアップで実を咥えた瞬間を・・・、とか。

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 悩ましくても、出てくれたからこそのうれしい悩み。
かつては鬱蒼として、ゴチャゴチャした枝ぶりだったイヌザンショウも今はその面影もない。
イヌザンショウは伐採跡などの攪乱のあった場所に生育することが多く、植生の回復にしたがって被陰されてしまう。
その間に生産した種子の寿命は20年以上とされ、土中で長い期間、次の攪乱を待っているそうだ。
やがてこのイヌザンショウも、終わる時が来てしまうのだろうか?
飛来していた個体数も、三羽ほどでそこにもかつての面影はなかった。
自然もまた変わっていくものだから、出てきて撮らせてくれたキビタキに感謝感謝だった。

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by photo-etudes-eiji | 2018-10-05 06:00 | 野鳥 | Comments(0)