クロツバメシジミ・・・ツメレンゲで

 シジミチョウは、その幼虫時代に蟻との広範な関係を持つものが多いことに、なるほどと感心したり驚かされたり。
それもどちらかだけが利を得る「片利共生」や双方に利のある「相利共生」、特定のアリとしか結び付かない「絶対的共生」から多くの種のアリと関係する「任意的共生」、さらには蟻の幼虫を食べてしまうゴマシジミのような「寄生」まで多岐にわたるという。
 成虫は年3~4回発生する多化性で、5~11月にかけて見られるクロツバメシジミもまた蟻との関係の深いシジミチョウだそうだ。

 河岸の石積み、ツメレンゲの群落にクロツバメシジミが乱舞していた。
 クロツバメシジミ(黒燕小灰蝶 準絶滅危惧種)

e0365355_21121702.jpg



e0365355_21121769.jpg


e0365355_21121740.jpg

 ツメレンゲの和名は、ロゼットの様子が仏像の台座(蓮華座)に似ていること、そしてその多肉質の葉の先端が尖っていて獣類の爪に似ることからきたそうだ。
 ツメレンゲ(爪蓮華・ 準絶滅危惧種)

e0365355_21121782.jpg
 クロツバメシジミは、このツメレンゲの葉に卵を1つずつ産みつけるそうだ。

e0365355_21121604.jpg
 世界のシジミチョウ科の約75%の種がアリと関係を持ち、日本産のシジミチョウ科では約56%の39種がそうだという。
クロツバメシジミがどんなアリと関係しているのか、じっくり観察するには飛び回ってばかりで熱中症になりそうで軽くあきらめた。
交尾個体がいた。
雌は雄に比べて裏翅の黒点が発達しているというから、右側が雌のようだ。

e0365355_21233849.jpg


 ツメレンゲにとまったペアには、他の♂がお邪魔しにきた。
 
e0365355_21233939.jpg

 逆光側から撮ってみると、黒い表翅が透過光に綺麗だった。
やがてクロシジミはこのツメレンゲに卵を産み付けていくのだ。
暑さのせいか、すでに生み付けられた卵を探す気にはならなかった。
 
e0365355_21233956.jpg


 『シジミチョウは共生するアリに蜜を与えることで、アリの脳内物質ドーパミンの働きを抑制しその行動を操作している』
それが最新の研究の成果のようだ。

 『アリの脳内物質を測定したところ、蜜を摂取したアリは、動物のさまざまな行動を調整する働きをもつドーパミン量が減少していることがわかりました。
また、ドーパミンの放出を抑制する薬物(レセルピン)をアリに投与した際にも蜜を摂取したアリと同様に歩行活動が減少することもわかりました。
この研究により、これまで「相利共生」と考えられてきたシジミチョウの幼虫とアリの関係が、栄養を与える幼虫側の利己的な行動操作によりアリが操作されることで維持されていることが明らかになったと言えます。
北條賢特命助教は「アリにとって幼虫の蜜を摂取することがどれほど利益のあるものなのか、さらに研究を進めたい」と話しています。』           
 神戸大学 HPより
 クロツバメシジミがコマツナギの花にとまってくれた。 
コマツナギは、茎が丈夫で馬をつなぎとめることができるほどだからとか、馬が好んで食べるからということからついた名前。
何かしら、炎天下に秋を感じた。

e0365355_21233920.jpg


 移動したポイントでは、ツバメシジミがヤマハギの花にいた。
ツバメシジミは表翅がブルーだが、クロツバメシジミ同様にとまって翅をひろげてはくれなかった。
 ツバメシジミ ( 燕小灰蝶 )

e0365355_21485309.jpg

 
 ツバメシジミ(燕小灰蝶)

e0365355_21485372.jpg



[PR]
by photo-etudes-eiji | 2018-09-05 06:00 | | Comments(0)