天辺ホシガラス

 天辺コマドリを探し廻ると、「♪ガァ・・・ガァッ♪」と声がしてホシガラスが枯れ木のてっぺんに上ってきた。
その後も観察すると、なんとなく飛来から消失のルートのようなものが見えてきた。
ホシガラスの繁殖は記録も少ないが、「富士山では2月下旬に巣材運びが記録され、長野では4月に抱卵が確認された」とどこかの論文にあった。
7月、もうすでに営巣は終わり雛も巣立ち終えたはずだが、巣立った幼鳥は2、3ヶ月は親の元にとどまって生きるすべを学ぶはずだから、もしかしたら若鳥と一緒に行動しているのかもしれない。
確認できないもどかしさ。
 難しいことは考えずに、会える確率の高い場所に会いに行った。
 ホシガラス (星鴉 Spotted nutcracker)


e0365355_11131571.jpg



 広大な山肌を、ホシガラスがふわふわと白い尾羽の先を輝かせて飛ぶ。
ハイマツの緑の中に消えては、シラビソの天辺に上がってくる。
どうやら二羽のペアで行動しているようだ。
しばらく全体を眺めていると、お気に入りの休憩ポイントに何度も戻る。
 近くによってレンズを構えて待っていると、シラビソの枝の中に飛んできた。

e0365355_11131416.jpg

 気付かずにいたのだが、死角になるとなりのシラビソの中段でいつの間にかもう一羽が食事中だった。
上手にハイマツの実を枝の上にのせて、盛んに実をかじってはまだ青い種子の部分を食べていた。


e0365355_11145826.jpg

 食べ終わるとジャンプして枝を上り、シラビソの天辺にきてくれた。
「あぁ、これがコマドリだったらなぁ~~!」そんな思いも脳裏をかすめたが・・・。
シラビソの青紫の球果が綺麗で、そこにとまってくれたうれしさが上回った。
 

e0365355_11145724.jpg

 横位置で縦位置でと、シャッターを切った。
空は青く夏雲が浮かび、峠の風は涼しく湿度も低いが遮るもののない直射日光。
そのせいではないのだが、眼にピントを合わせれば、お腹の模様がカッチリといかない。
汗をふきふき、あれやこれやと・・・・。

e0365355_11145701.jpg

 ホシガラスは、そんなこちらを眼中にないかのように何度もきてくれた。
滅多に天辺にのってくれないコマドリのつれなさに比べれば、なんて良い子なんだと思ったり・・・。


e0365355_11145885.jpg

 飛び出しを動画で狙ったりと、楽しませてもらった。


e0365355_11145792.jpg

 「山の造園家」「森林の再生家」ホシガラスは、秋になればハイマツの種子を盛んに運んで貯蔵する。
巣は針葉樹林に作られるそうだが、その生息地域で最も早い時期に繁殖を行うため貯蔵した種子を雛への給餌に活用する。
厳冬期や育雛期の食糧確保のための貯蔵は、なにか法則性のようなものがあるのだろうか?
雪解けにしたがって、次々に貯蔵ポイントが現れてくるように前もって埋めるとか・・・・。
 そんなことなど考えながらホシガラスを見ていたら、突然目の前のシラビソの天辺に飛び移ってきた。
 
e0365355_11131422.jpg

 タップリと球果のついたシラビソの、天辺ホシガラス!
バックにはスッキリとした対岸の山肌。
尾羽の先端の白が、日射しに透き通る
あぁ、よく撮らせてくれたなぁ!
おじさん顔のピノキオ風だけれど・・・(^^;)。


e0365355_11131511.jpg

 興奮が冷めやらないまま、汗を拭き拭き飛び去った方向を眺めれば眼に一点の赤。
ナナカマドの一枝が、先端だけ紅葉を始めていた。
 ナナカマド (七竈 Japanese Rowan)

e0365355_11212245.jpg











[PR]
Commented by 我江 衣亮 at 2018-07-16 19:23 x
eiji さん、こんばんは。

最後のシラビソの木には球果が見事に付きましたよね。残念ながらこの辺にコマドリはいません。反対側ではルリビタキが盛んに囀っていますね。
ハイマツの実が熟せばこの辺はホシガラスの天国と化します。
Commented by photo-etudes-eiji at 2018-07-16 20:40
 我江さん、どうもです!
シラビソやオオシラビソの球果は、花よりも綺麗かな?
あそこでコマドリなんて出たら、今までの苦労はなんだったのかと馬鹿らしくなってしまいますよ!
メボソは近くに来ましたが、ルリは遠かったです。


by photo-etudes-eiji | 2018-07-16 17:00 | 野鳥 | Comments(2)