ムモンアカシジミ・・・発生直後の幸運

 オオシラビソの天辺コマドリが陽炎の谷に消え、ふたたび声はすれど姿は見えず・・・。
やがて昼近くなると霧がわき出し、ホワイトアウト状態に。
やむなく山を下り、「ムモンアカシジミが発生したよ!」という連絡を頼りに高速移動。
真夏日の午後。
んな時間に、シジミチョウが木の葉の上にとまって翅をひろげていてくれるか?
天辺に移動してしまっていると、夕刻まで見つけられないかも・・・と不安だったが・・・。
ポイントに移動すると、何のことはなく日陰でじっとしているムモンアカシジミ!
 ムモンアカシジミ 無紋赤小灰蝶

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 ムモンアカシジミは、他の日本産アカシジミ類(アカシジミ、ウラナミアカシジミ、チョウセンアカシジミ)に比べて、表翅に斑紋が目立たないため、「ムモン」と名付けられたそう。
ムモンアカシジミも蟻との関係が濃密で、孵化時にはアリが触角で卵をたたくなどということがあるそうだ。
そのうえ、アブラムシやその蜜?を食べる半肉食性だそうだ。
 一頭を見つけほんの数メートルも歩けば、またも下草近くの枝先に。
こちらもじっと動かず、時たま向きを変える程度でジックリと撮らせてくれた。

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 ふたたび別の個体を探し歩くと、ほんの1メートルほどの所に。
接写ぎみに寄って、ドアップで撮らせてくれる。

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 あれっ?ムモンアカシジミの脚は、2対4本?
ははぁ、胸の所に一対たたんでいるのか。
昆虫の脚は6本。
チョウも基本6本だが、種によっては退化して4本にしか見えないものもあるという。


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 続けざまに3頭4頭5頭と見つけ、その全てが羽化して間もないような新鮮個体ばかり。


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 おかげで、じっくりと観察することができた。
無紋のスッキリとした美しさ。
オレンジ色も緑の葉によくあっている。

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 幸運だったのだ。
前日に発見されて、当日の朝にも先輩が確認していて、次々と羽化した個体が出て来ていたのだ。


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 羽化した個体は、筋肉が固まるまではじっとしていて、10分前後で翅形がほぼ完成し30分もすれば飛べるようになるそうだ。
クヌギだろうか。
中段にそんな個体を見つけた。
前翅の先端がまだ完全には開ききっていない。


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 じっと翅が開くのを待っているようだ。
時折、向きを変えたり歩いたり・・・。

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 そんな姿を10分ほど見せてくれたが、その間では完全には翅が開かなかった。
しばらくすると、5メートルほど離れた別のクヌギの木に飛んでいった。
発生直後というタイミングで綺麗なムモンアカシジミに出会え、陽炎の天辺コマの残念さが少しだけ和らいだ。

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by photo-etudes-eiji | 2018-07-14 06:00 | | Comments(0)