ゴイシシジミ・・・森の道化師

 いろいろとたてこんで狙いの鳥撮りにいけないまま、シジミチョウの盛りを迎えてしまった。
高原では、ゴイシシジミやゼフィルスが出ているのではないかとシジミ巡りに行ってきた。
標高1800m近い高原は、下界が32℃なのに21℃と涼しい。
少し早かったか?と思いながら探し歩くと、白いチョウがヒラヒラと舞い笹の葉に。
新鮮なゴイシシジミだ!
 ゴイシシジミ (碁石小灰蝶 forest pierrot)

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 ゴイシシジミは、日本産唯一の純肉食性で笹や竹の葉に発生するササコナフキツノアブラムシの群の中に母蝶が産卵し、孵化した幼虫はアブラムシを食べて成長するそうだ。
幼虫時代の小さいころはアブラムシの出す蜜をなめ、大きくなるとアブラムシそのものを食べて、羽化後はストロー状の口吻(こうふん)でアブラムシの出す蜜・体液を吸うのだそう。

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 そんな独特の生態にも興味を引かれる。
ゴイシシジミもなかなか表翅を撮らせてくれないが、傷んだ葉の上に止まって少しだけ・・・。
表翅の白斑はメスの方が発達すると図鑑にはあるが、僕の能力では判別できない。

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 完全開翅とはいかなかったが、表翅の様子がわかるからよしとしよう。
ゴイシシジミは、インドから東アジア・東南アジアに分布し、日本では北海道から九州まで見られ年4~5回、5-10月にかけて現れるそうだ。
このポイントでは第一化となる発生初期。

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 興味深い生態以上に惹きつけられるのは、その白と黒のスッキリとした模様とまるで「蝶人」のようなフォルムからだろう。

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 『ビーナスの誕生』に描かれる西風の神ゼピュロスは背に翼のようなものを付けているが、ウィリアム・アドルフ・ブグローの油彩画 『フローラとゼフィロス』ではジャノメチョウのような羽を付けている。
こんな立ち姿?は、ヴェネチア仮面カーニバルにでもでてきそうな雰囲気だ。
英名の「森のピエロ」は僕の受ける印象に、ぴったりの命名だ。

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 高原のゴイシシジミはまだ発生したばかりのようだったが、それでも150m程の区間に6~7頭がでていた。
最盛期にはまだまだといったところだろう。
 
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 時折、2頭でテリトリー占有行動が見られた。
 
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  まだまだ高原の道は笹も枯れ葉が目立ち、若い葉がやっと伸び始めたところ。
全面緑バックでと思っても、なかなかそんなところに止まってはくれない。  

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 いろいろな葉先でと狙うが、まだまだ高山植物もまばら。

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 それでも、読みどおりにゴイシシジミに出会えたうれしさからたくさんのシャッターを切った。

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 雲行きが怪しくなり、雨もぽつり。
今期、初めてのゴイシシジミを堪能した。

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by photo-etudes-eiji | 2018-07-01 21:00 | | Comments(0)