ジュウイチ・・・日本三霊鳥

 ジュウイチに完敗状態だ。
コマドリの住む山やオオルリ・コルリの住む谷筋・イヌワシの暮らす山地で、今年も声だけは確認しているのだが・・・撮れない。
 ジュウイチは「ジュウイッチ-・・・ジュウイッチー」と自らの名で鳴き、「ブッポウソー・・・仏法僧」と鳴くと思われていたブッポウソウ、「ホーホケキョウ・・・法ー法華経」と無くウグイスとともに「日本三霊鳥」。
昔の人は、ジュウイチーという鳴き声を、「ジヒシン・・・慈悲心」と聞き、「神山に住む霊鳥で、自らの名を呼ぶ」とあがめたそうだ。
 ジュウイチ(十一・慈悲心鳥   Hodgson's hawk-cuckoo)

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 ジュウイチにこだわっているわけでも無いが、オオルリ・コルリ・コマドリ・ルリビタキに托卵(たくらん)するということがひとつの理由にあげられるかもしれない。
托卵とは、他の鳥の巣に卵を産み付け、仮親に抱卵(ほうらん)や育雛(いくすう)をさせる習性のこと。
孵化(ふか)したジュウイチの雛(ひな)は、仮親の卵や雛を外に押し出し、巣を乗っ取ってしまう。
 残雪の山をバックに枯れ木の天辺の枝で、ジュウイチが盛んに鳴いていたのは三年前の画像。

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 動画にも撮って、その声を堪能した。
先日も確認したのは、コマドリの盛んに鳴く峠。
近くにはオオルリもコルリも、そしてルリビタキも営巣する場所だった。

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 コマドリに托卵ということも考えられるので、心配なところだ。
托卵といえば、慈悲心などとは無縁のずる賢く残酷な習性と人間の感覚で考えてしまうが、どうやらジュウイチはじめカッコウ類には抱卵し卵を温める恒温の体温がないようだ。
托卵もまた、渡りなどとともにまだまだ未解明なことのようだ。

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 シラビソだろうか?ウラジロモミだろうか?
その天辺に飛んできたジュウイチが、ひとしきり鳴いてくれた。
慌ててシャッターを切り動画で声を撮っていたら・・・突然に、足元の樹林からけたたましいくらいのもう一羽の声が飛び出した。
腰を抜かすという表現があるが、いきなりクマに出くわしたくらいにびっくりして二羽を写すどころでは無かった。
二年前の驚きは今もしっかり残っている。

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 天辺で鳴いていた個体は雄で、飛び出したのは托卵先を探していたメスだったのかもしれない。

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 二羽揃って飛び去ってしまった。
シャッターを切れ動画で声を録音できた喜びと、ビックリした余韻がしばらくおさまらず何が起きたのかとしばらく放心状態だった。

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 今年も数カ所で声は確認した。
ジュウイチは夜中にもよく鳴いている。
「ジュウイッチー・・・ジュウイッチー・・・ジュビビビー」、そんな声がイヌワシの住む谷筋の宿でも聞かれた。
居るんだけれどもね~!
残りの期間に・・・アァ、幸運が落ちていないかなぁ~~!

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by photo-etudes-eiji | 2018-06-16 06:00 | 野鳥 | Comments(0)