オオマシコの名前の不思議

 今期のオオマシコは、その深紅色の色合いの強い個体が多い。
前回とは違った場所で撮影した個体は、三個体が素晴らしい深みのあるバラ色だった。
 オオマシコは和名で「大きな猿子」。
猿(マシラ)の顔のように羽衣が赤いことから、「猿子(マシコ)」が使われている。
(山渓 「野鳥の名前」を参照)
綺麗なオオマシコにはかわいそうだが、バラ色の羽衣から猿を連想するほどに人間と猿の距離が近かった時代の命名のようだから仕方ないのかなと思う。
その上で不思議にというよりは解らないのは、英名の「Pallas」。
 
 除雪され二メートル近く積み上げられた雪山の向こうに、深紅色のオオマシコが来た。
 オオマシコ (大猿子 Pallas's Rosefinch)

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 Wikipediaによれば、「アテーナーは様々な別名を持つ。」
「パルラス・アテーネーの形でホメーロスが歌うように、パラス(Pallas)という別名がある。」
オオマシコのPallasは、ギリシャ神話の12神の一人=アテナのことのようだ。
アテナの薔薇finchということになる。(finch フィンチは、ヒワ・アトリ類の小鳥の総称)

 国道をトラックが通る度に、オオマシコはガサ藪や離れた中木に避難するが、そんな中にいても目立つほどに羽衣はきれいだ。

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 Athena=アテナはギリシャ名で、ローマ神話名ではMinerva=ミネルヴァとなり、英語名でもMinerva=ミネルヴァ。
英和辞典「GENIUS」をひいても、PallasはAthenaの別名となっている。
ではなぜ、Athena's RosefinchやMinerva's rosefinchではなく、別名のPallas'sと英名になったのだろうか?
そこに、なにか特別な意味があるのだろうか?
学のない僕には、入り口で行き詰まって解らない不思議なままだ。
 
 家族で動いているのだろう。
下から見上げているのは、別画像で調べてみると額に白い部分が出ている様にも見え若♂かとも思うが雌との判別は難しい。
                        
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 「ミネルヴァのフクロウは迫り来る黄昏に飛び立つ」
ミネルヴァ=アテナのシンボルは、フクロウで知恵の女神。
美貌の女神だそうだから、美しい羽色のオオマシコはアテナにふさわしいと思える。
 
 チラチラと僕の方を見るけれど、何度も来てくれて盛んに採餌してくれる。
 
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  調べてみるとrosefinchには二〇数種の仲間がいて、「Common rosefinch=アカマシコ」「Great rosefinch」「Taiwan rosefinch」「Himalayan beautiful rosefinch」「Himalayan white-browed rosefinch」「Chinese white-browed rosefinch」「Long-tailed rosefinch=ベニマシコ」などなど。
 ちなみにギンザンマシコは同じマシコでも属が違い、ギンザンは銀山で地名からだそう。
銀山は、北海道余市郡仁木町に銀山駅や銀山小学校などあるからこの辺のことだろう。
「山渓 野鳥の名前」では支庁名のふりがなが後志=しりべしが「しりしべ」と誤植されている。

 青空に深紅のオオマシコ。

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 このオオマシコの羽衣を見ると、少なくとも4年から5年は過ごしてきた個体のように思える。

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 二家族か三家族いるようで、入り乱れてどれが若♂で♀だか判断ができない。
これはと思った個体は、できるだけ額や頭頂部を写そうとするのだが・・・。 

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 撮りたい気持ちは、どうしてもこちらに行ってしまう。

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 現像していても、目に残る印象色はもっと濃かった・・・と、彩度を上げたくなってしまう。

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 そんな気持ちを押さえながら、会えた喜びをかみしめる。

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 左の個体は頭頂部や額の様子から♀と判断できる個体。
もうしばらくいてくれれば、頭頂部をしっかり撮りまくってみたいものだ。

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by photo-etudes-eiji | 2018-03-11 18:00 | 野鳥 | Comments(0)