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キハダのオオマシコ

 キハダの木に、オオマシコもやってきた。
 オオマシコ (大猿子 Pallas's Rosefinch)

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 キハダの実を食べるハギマシコの集団の中に(画像の中心から少し右に寄った所)、突然、深紅のオオマシコが現れた。
ハギマシコは、ハギの花のように控えめな赤味を帯びたムラサキ色がきれいだが、光を受けた青空の中ではキハダの実に紛れてしまう。
 それに比べて、オオマシコの深紅はハッとするほどに鮮やかだ。

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 引いた画像を撮っていたので、静かに近づいた。
アァ、きれいなバラ色のオオマシコ♂の成鳥だ。

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 二羽の成鳥♂と若や♀も一緒だった。
オオマシコは枝から枝へと飛び移りながら、 ブドウの房のように実をつけたキハダの実を採餌する。

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 オオマシコやハギマシコ、ツグミにヒヨドリ、あるいはアオゲラまでが食べるキハダの実。
キハダはミカン科で、名の由来は樹皮を剥ぐと鮮やかな黄色を帯びた内皮が見えることからだそうだ。

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 栗の木に次いで水湿に対する抵抗力が強く、材質は軽量で軟らかいらしい。
アイヌの人々はこの樹皮をはいで木皮舟を作ったそうだ。

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 キハダは、漢方では「黄柏 おうばく」として利用され、百草丸、正露丸などの苦味整腸薬や止瀉薬の原料とされるそうだ。
5~7月頃薄黄緑色の花を咲かせ、その蜜はハチミツになる。
梅雨の晴れ間の短い期間にだけ採れる貴重なハチミツで、薬草のような芳しい香りがさわやかです。』
そう、ハチミツ屋さんのHPにあった。
                     
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 そんな拾い集めた知識を思い起こしながら見たオオマシコは、とても色鮮やかだった。
これまでも、毎年たくさんの個体を見てきたがその中でも五本の指に入る、深紅色。
オオマシコも、ベニマシコの♂同様に夏羽はさらに色に深みが出るのだろうか?
                   
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 それとも、ハギの実やキミズミなどを中心にした食性群と、雪深く早い時期からキハダを中心に食べる群で体色に濃淡が出るのだろうか?
そんなことを考えながら、一番綺麗な個体をレンズで追っていたら、やっと良い具合のハギマシコとのツーショットが撮れた。
 
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オオマシコもハギマシコも、誰もいない雪原の樹上で実を食べ続けている。
こちらは、もっとイイ枝にでないかとじっくり待つ余裕も出た。
 
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 真剣な目で、おいしそうな実を探すかのようなオオマシコ。
青空によく映える。
なんて綺麗で可愛らしいのだろう!

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 実を咥えて、このポーズもたまらない。
もうしばらく、いてくれるだろうか。
次の機会には霧氷の枝を期待したいなぁ・・・!

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by photo-etudes-eiji | 2018-03-09 18:00 | 野鳥