ナナカマドの想い出・・・ギンザンマシコ

 何年も期待してきたナナカマドのレンジャクは、うれしい出会いだった。
冬の北海道では、雪をかぶったナナカマドの実にいろいろな野鳥が集まる。
といっても、その機会に運良く出会うのはなかなか難しい。
市街地のナナカマドの並木にギンザンマシコが飛来していて、出会えたのはもう6年も前のこと。
札幌の街中、人がすぐ側を歩いているのに逃げようともせずナナカマドの実をついばんでいた。
 ギンザンマシコ(銀山猿子 Pine grosbeak)

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 出会いはうれしいものだったが、写真にするのはなかなか難しかった。
というのも、街路樹なので必ず電線が入ってしまうのだった。
しかも除雪された雪の積もる歩道。
迷惑にならないよう撮るのは、一苦労だった。

                   
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 ギンザンマシコは、スカンジナビア半島北部からロシア極東地域に至るユーラシア大陸の亜寒帯と、アラスカ、カナダ北部、ロッキー山脈で繁殖し、日本では北海道の高山(大雪山系など)で少数が繁殖するほか、冬鳥として北海道の各地に渡来する。
盛んにナナカマドの実を食べては、水代わりに雪も食べていた。

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 雌の黄色はナナカマドの赤によく映えていた。
通学の子供達が真下を通っても、逃げもせず盛んに食事。

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 同じ時に旭川では、エゾノコリンゴの実を食べるギンザンマシコに出会えた。
零下の中、体内に空気を取り込みプックラとした姿は可愛らしいものだった。


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 とにかく食べる食べる。
クチバシ全体を果皮で汚しながら、一心不乱に・・・というわけではなかった。
突然三脚を据えた僕の脇を、羽音を立ててエゾノコリンゴの木に飛び込むものが!
ギンザンマシコを狙ったハイタカだった。
幸いギンザンマシコは逃げおおせたが、ギンザンマシコの餌場は、同時にそれを狙ったハイタカの餌場でもあったのだ。
急いで食べまくるにはそれなりの理由があったのだ。

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 ギンザンマシコの雌は、ぱっと見イスカの雌とよく似ていた。
優しげな表情だった。

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 夏の大雪山のギンザンマシコ。
ナナカマドの真っ白な花とよく合っていた。
そんな折、目の前のお花畑に降りて来てもくれた。
コケモモを食べに来たようだった。
 ナナカマドのレンジャクを撮りながら、また北海道に行きたくなっていた。 

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 ナナカマドといえば、種池山荘から冷池山荘へ向かう後立山の稜線。
劔岳や立山連峰を見ながら歩く稜線散歩。
ナナカマドの白い花と残雪の劔。
眺めては感動して写真を撮り・・・と、いっこうに前に進めなかった。

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 斜面のナナカマドが全て咲いたら、どんな光景になるのだろうか?
それを想像するだけで、時間を忘れてしまった。

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 裏劔・仙人池へ向かう途中、三ノ窓雪渓を眺めるところにもナナカマドが実っていた。
雪渓の白に、遅い新緑とナナカマドのまっ赤な実。
青空だけが残念だったが、この景色をずっと眺めていたかった。
 ナナカマド・ヒレンジャクを撮りながらヒレンジャクの休憩時間に、心は北海道に飛び立山・劔岳に飛んでもいた。


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by photo-etudes-eiji | 2018-01-25 12:00 | 野鳥 | Comments(0)