サバクヒタキ・・・迷鳥と出会う! その2

 青天の霹靂、そんな感じで出会ったサバクヒタキ 雌タイプ。
リアス式海岸を縮めたように襞うつ岸壁を、こちらでしばらく採餌したと思えばあちらに飛び崖に消える。
10メートル近い崖を覗くと、岩棚にいた。
 サバクヒタキ ♀(砂漠鶲 英名 Desert wheatear)

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 何を食べ、どのように動き、どんな仕草をするのか?
シャッターを切ることに夢中になりながらも、少しだけ観察する余裕も持てた。
風がボウボウと吹き、羽毛を逆立てる。

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そんな時に、草地に刻まれた窪みに入り込んで首を出した。
サバクヒタキは、岩の隙間やネズミなどの穴を巣として使うとあった事を思い出した。
なるほど、こんな感じで営巣するんだろうなぁ。

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 モンゴルやチベット・中央アジアの砂漠地帯。
行ったこともないが、頭の中のその映像を重ねると、
この場のサバクヒタキの行動がしっくりときた。

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 岩襞の垂直な壁のわずかな突起にすっくと立っている姿は、まるでアイガーの北壁を登るクライマーのよう。

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 肉厚の緑の葉からスッと塔のようにたった花序(花の集まり)のこの植物は、なんだろう?
でもここに来てくれたら絵になるかな・・・そう考えていたら近くに。
後日、博物館に問い合わせたら「アオノイワレンゲ(青岩蓮華)」と教えてくれた。
興味深いことに、この植物は「クロツバメシジミ」の食草であり産卵の場でもあるそうだ。

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 アオノイワレンゲは、乾燥に強い性質を持っていて海岸、まれに内陸部の岩上に生育するという。
撮影時は、飛来地を間違って来てしまった土地の、初めて見る植物にキョトンとしているのかと思った。
しかし、植物名を教えてもらったら、大陸のど真ん中のモンゴルでは岩上ではなく砂質土壌の上に生育しているそうだ。
なんということはない、サバクヒタキにとっては見慣れた植物だったかもしれない。

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 「蜀の桟道」を行くサバクヒタキ、なんてあるのかな?
無いよな!

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 チベットに夏鳥としているのなら、こんな岩の道も何のこともない普通の場所だろう。
2010年に印旛沼近くの干拓地に飛来した時には、想像もできなかった繁殖地での生活を思うことができた。

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 そうはいっても、深く切り落ちた断崖で海を見つめる姿は、仲間とはぐれてたった一羽の寂しさも同時に感じさせられた。

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by photo-etudes-eiji | 2017-10-20 06:00 | 野鳥 | Comments(0)