ゼフィルスの夏-チョウセンアカシジミとウラキンシジミ

 ゼフィルスと呼ばれる樹上性のシジミチョウの一群がいる。
日本産ゼフィルスは25種で、ミドリシジミはその代表格だろう。
図鑑を見て、是非撮ってみたいと思ったキマダラルリツバメのポイントでは、うまくすればチョウセンアカシジミなども撮れるかもしれないと期待して行った。
すでに発生してずいぶんたっていたので、新鮮な個体は無理かと思っていたが幸運なことに出会えた。
 チョウセンアカシジミ (朝鮮赤小灰蝶)

e0365355_17194232.jpg

 銀白色に囲まれた橙赤色の斑が美しい、新鮮な個体だ。
チョウセンアカシジミは、アムール川流域、中国大陸北東部、朝鮮半島および日本列島の一部で、日本海を取り巻く地域に生息しているそうだ。
日本列島が大陸と陸続きであった時代、そんなこと証明する一つともいえるらしい。

e0365355_17194325.jpg

 その一方、江戸時代に朝鮮から定着したなどという説もあり、門外漢にはよくわからないが・・・。
いずれにしても、チョウセンアカシジミは生息域が限られた絶滅危惧II類。
なかなか表翅をひらいてくれなかった・
待ちに待ってやっとこの程度に。

e0365355_17194485.jpg

 しかし、別個体だが産卵シーンを見せてくれた。
 チョウセンアカシジミ (朝鮮赤小灰蝶)

e0365355_17194357.jpg
 チョウセンアカシジミは、トネリコを食樹とするとあった。
トネリコ?聞き覚えのある樹名。
一昔前の東京でも、水田のかたわらに並木のように植えられ、秋にはそこに竹を組み稲を干した「ハサギ」。
その木のことだった。
この地への道すがら、そんなハサギの光景をたくさん見た。
その木の傍らで、煙草を吸っていた祖父やお煎餅を割ってくれた祖母のことなどが懐かしく思い出された。

e0365355_20335583.jpg

 「トネリコを食樹とするシジミチョウには、ウラキンシジミもいるから期待したい。」とチョウの先輩が言っていた。
そんなにうまくいくかな?と思っていたが!
「ウラキンがいる」という蝶屋さんの言葉に行ってみると???チョウアカじゃない?
イヤ!銀白色がない!
ウラキンシジミに間違いなかった。
 ウラキンシジミ(裏金小灰蝶)

e0365355_20335423.jpg

 チョウアカもウラキンもゼフィルス。
ミドリシジミがハンノキの谷地田などに発生すると、蝶のブログにゼフィルス・ゼフなどの言葉があふれる。
初めはなじみ薄かったが、ギリシャ神話やローマ神話の西風の神・『ビーナスの誕生』に出てくる花と春の女神フローラを抱いた男神などということで納得していたが・・・。
地中海性気候のギリシャやローマと緯度の低い温帯で高温多湿の日本とでは、どうも時季があわない違和感がのこる。

e0365355_20335422.jpg

 そうは言っても、「棚からぼた餅」「猫に小判」状態でも、なかなかに綺麗な彩りの美しいシジミチョウだった。
 
e0365355_20335211.jpg

 汗をふきふき、一時楽しませてもらった。
   ウラキンシジミ(裏金小灰蝶)

e0365355_21340578.jpg

 ウラキンシジミは僕の住む地域では滅多に見られないシジミチョウだが、ゼフィルスではないウラギンシジミはよく目にする。
ウラギンシジミは年に三回ほど発生し、近くの公園では何日もまったく動かず越冬する個体もいる。
こちらは先日、サンコウチョウの撮影地で撮ったウラギンシジミ。
ウラキンもウラギンも、金といい銀と言うが・・・この点にも多少の違和感が・・・。
 ウラギンシジミ(裏銀小灰蝶)

e0365355_21340472.jpg
 まぁ、蝶屋さんじゃないからかな?






 











 








[PR]
by photo-etudes-eiji | 2017-07-12 22:04 | | Comments(0)