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キマダラルリツバメ

 図鑑を広げてシジミチョウを見比べれば、多くの人が一番美しいというかもしれない。
キマダラルリツバメ(黄斑瑠璃燕)に会いに行った。
日本には70種ほどのシジミチョウがいるそうだが、僕が撮ったのは33種ほど。
ウラナミアカシジミやベニシジミ、ゴイシシジミやミドリシジミなど綺麗なシジミチョウはたくさんいるが、翅の表も裏もとなるとキマダラルリツバメが一番だと思う。
 キマダラルリツバメ(黄斑瑠璃燕 学名 Spindasis takanonis 英名 The Japanese Silverlines)

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 その上に、尾状突起を計4本持つシジミチョウは日本ではこの種だけ。
生態も特殊で、幼虫時は樹上にあるハリブトシリアゲアリという共生アリによって口移しに餌を与えられる代わりに、背中の蜜腺から蜜を与えるという珍しい習性で越冬~蛹化まで育ててもらうという。
翅裏の黒の縞々の中に、銀色の筋が入っている。
                   
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 学名のtakanonisは何やら日本人名のようだが、学識のない僕にはわからない。
 見入るほどに言葉が失われ、微妙な被写界深度の中に引きずり込まれてしまった。
唯々感動して、あっちへこっちへいろいろな個体を探し廻った。

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 キマルリの飛翔は素早い。
ヒメシジミやルリシジミのようにヒラヒラとではなく、スーッと飛んで光の中に見失ったかと思うとヒメジョオンの花にいたり。

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 かつてここでは火事があったそうで、その後は桐の観察林になっているとか・・・。

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 飛翔写真を狙おうとも思っていたが、想像以上にはやく無駄打ちはやめた。 
105mmマクロで飛翔風に。

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 それにしてもなんと鮮やかな青紫!
その鱗粉までも鮮明に写したいと思ったが、一眼レフの薄い被写界深度ではなかなか思うようにいかない。
かえって、コンパクトデジタルの深度の広さの方が有利かと悩んでしまった。
 
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 睨み合うかのようなこんなシーンもおもしろいかな?

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 キマダラルリツバメの雌も出てきてくれた。
 キマダラルリツバメ ♀(黄斑瑠璃燕 Spindasis takanonis  The Japanese Silverlines)

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 相変わらず、被写界深度に悩まされている。
四本の尾状突起にピントを合わせれば、触覚の方がボケてしまう!

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 今回は交尾の場面も撮ることができた。
地元のキマルリの研究者、Tさんがキハダの葉上に移しかえてくれた。

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 天気予報がなかなか難しく、撮影者は10数人だった。
地元のケーブルテレビだろうか?
遠慮したのだけれど、インタビューを受けてしまった。

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 信州の鳥友と合流しての撮影行。
他にもチョウセンアカシジミやウラキンシジミ・ウスイロオナガシジミと初めて見るシジミチョウを撮影できた。
キマダラルリツバメはあまりにも美麗で・・・帰宅してポッカリと気が抜けてしまった感じがする。


  

 




 

 









by photo-etudes-eiji | 2017-07-01 22:39 |