スプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)春の妖精

 湾岸近郊の保護地では、3月半ばからカタクリが咲き出す。
春先に地上に出てきて花をつけ、葉を茂らせたかと思うと林床に埋もれてしまう。
そんな植物をスプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)春の妖精という。
落葉樹林の地表面は夏は高木が葉を茂らせ、冬は雪が積もって暗い。
雪解けを迎えた春先の一時期だけが、太陽の恵みに照らされる。
その一時に一年分の光合成をおこなって、根に栄養をためる。
カタクリはそうして発芽から開花まで8年ほどして、やっと花が咲く
カタクリ(英名dogtooth violet)

e0365355_22534153.jpg

 スプリング・エフェメラルで一番最初に目にするのは、初詣の境内の露天に並ぶフクジュソウ。
温室で栽培された花でも、気持ちはパッと明るくなる。
英名からはアムール川とギリシャ神話の美と愛の女神アプロディーテに愛された美少年アドニスがあって、想念はあちらこちらに広がってゆく。
福寿草、(英名Far East Amur adonis )
 
e0365355_22533754.jpg

 ユキワリソウやアズマイチゲが顔を出し、セツブンソウの便りが信州の鳥友から届く。
そうすると、身近な植物園に行きたくなる。
キクザキイチゲ、その株の一輪だけに日射しが・・・。
キクザキイチゲ (菊咲一華)

e0365355_23480433.jpg

 ウグイスカグラ(鶯神楽)はもちろんスプリング・エフェネラルではないけれど、あれば目を引かれる。
鶯が鳴きはじめる頃に花が咲く、とのことからこの名前になったらしい。
昨夏、野鳥と蝶の先輩に教えられて初めてその実を食べた。
赤いグミのような実はほのかに甘かった。

ウグイスカグラ(鶯神楽)

e0365355_23480405.jpg

 桜咲く植物園を、今年は車いすを押して歩いた。

 
e0365355_22533772.jpg

 春先のみ成虫が出現するチョウも、スプリング・エフェメラルと呼ばれている。
しかし、頭に浮かぶのはせいぜいカタクリに止まり吸蜜するギフチョウくらい。
ギフチョウ・ヒメギフチョウ・クモマツマキチョウ・スギタニルリシジミ・コツバメなどもそうだとは、
昨年までは知らなかった。
しかも学名に、japonicaとついていたなんて。
ギフチョウ 英名(Japanese luehdorfia)

e0365355_22533803.jpg

 クモマツマキチョウも、昨年までは雲間月蝶と誤解していた。
翅裏の雲のような模様と月のような黄色から、早とちりしていた。
昨年から鳥撮りの合間に、シジミチョウをメインに撮りだして教えてもらった。
雲間褄黄蝶の「褄」は、着物の裾の左右両端の部分のことだそう。
でも、雲間から月が見える・・・そんな早とちりの方が合っているような気がする。
クモマツマキチョウ

e0365355_22533974.jpg

 今期初のギフチョウに会いたいものだと、先日山に行ったが一瞬見ただけで画像に残すことはできなかった。
出会えたスプリング・エフェメラルは、スギタニルリシジミとコツバメにミヤマセセリ。
スギタニルリシジミ

e0365355_22534090.jpg

 コツバメが一頭、アセビに来てくれた。
コツバメ
 
e0365355_22534132.jpg

 じっと待ったら、さらに花の上に止まってくれた。

e0365355_22534106.jpg

 昨年のシジミチョウ・ギフチョウ・クモマツマキチョウ画像は、Nikon imagespace のアルバムで。
https://nis.nikonimagespace.com/html/guest/index.html?g=rSyS2e5LlexNWdVLUEkTsf1_5fN4eJCrJQ-LCiRn-w6exwTqwVhm2Zu8QEullbzTcwWEVtoDVUERvPMHYbS7BA)
 







 


[PR]
by photo-etudes-eiji | 2017-04-10 06:00 | | Comments(0)