日本産イスカの観察-① イスカの体色

 有る時、鳥友が『イスカは幼鳥の頃は♂♀共に赤いのだそうです。
それが成長するに従いが黄緑色になっていくとのこと。
○○さんが昔、イスカを飼い鳥にする文化があった青森で、飼っていた方に聞いたそうです。」
と知らせてくれた。
しかし僕には信じがたく、頭にこびりついていた。
ネットでは最近、イスカ雌と思える写真がイスカ若とかイスカ巣立ち雛などと紹介されたブログもある。
 疑問におもって山階鳥類研究所に伺い文献や論文・図鑑をあたり、自分の画像を再点検してみた。
撮影箇所は関東甲信の数地点で、「Loxia curvirostra japonica」と思えるものです。

 この年はイスカ大量飛来のの年で、房総でも各所で見られたのがうれしかった。
従って、この画像は「japonica」ではないだろう。
たくさんのイスカを見て、すべてを明瞭に撮って比べてみたいものだと思った。

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  ここからの個体は「japonica」と思える画像だ。
イスカ 成鳥 雄。

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 この雄成鳥個体は赤味が強く出ていた。
もちろん、光の加減や露出で色は淡くもどぎつくもなるが・・・。

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 こちらは黄色味がわずかに残ってオレンジっぽい。雄成鳥。
 
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 イスカの雌の断定は、なかなか難しい。
この個体は間違いなく雌の成鳥!
その証明は後日。

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 こちらは、レモンイエローがきれいに出た個体。
鮮やかな雄成鳥と行動を共にしていた個体なので、イスカ雌で間違いない。
 
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 日本産イスカの幼鳥。
もちろん雌雄の判別はできないが、巣立ちから4ヶ月ほどたったと思われる個体。
下面の縦斑が特徴的。

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 ほんの少し赤味が出てきた個体。

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 こちらは赤と黄色が斑に出た個体。
幼鳥は第2回冬羽で、換羽し成鳥羽衣になることから、その前の個体ということだろう。


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 この個体も上記と同じだろう。雛~幼鳥期の縦斑がまだ残っている。
ただ、夏鳥と違ってイスカはいろいろな時期に交尾・抱卵・育雛する。
生まれ月によって体色もずいぶん変化するのだろう。
 
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 こちらはイスカ幼鳥でも、黄色味が斑に強く出た個体。
下面に縦斑が明瞭だから、上記の赤と黄色の斑個体よりは若いと思える。
幼鳥雌と判断しそうだが、それは早計だと思う。

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  日本産イスカ 「Loxia curvirostra japonica 」については、あまり写真などを使った文献がなく、図鑑では赤=雄・黄=雌
となっている。
そうしたことから「幼鳥時は赤い」と、なにかを誤解した伝聞なども生き残っているのかもしれない。
しかも、ブログ写真は撮影者によって相当の真贋がある。
もちろん、標識調査などして実際のイスカを手にとって調査したわけではないから、この文と写真も僕の確信に近い推定でしかないのだが。



 
 






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Commented by nenemu8921 at 2017-03-09 00:05
eijiさん。すごいねえ。よくいろいろ撮りましたね。
それにしても、識別は難しい。
写真家より学者さんになったほうが向いているのかも…(^_-)-☆
Commented by kato at 2017-03-09 22:45 x
イスカはこちらでは春の渡りの頃見られますが少ないです。
あまり注意深く見ていませんでしたが、
今度良く見てみることにします。
Commented by photo-etudes-eiji at 2017-03-10 20:19
  nenemu8921さん、こんばんは。
鳥名調べや雌雄の判別は難しいですね。
ムシクイ系など難しい難しい!
知らない解らないことばかりで・・・しょっちゅう早合点しています。
Commented by photo-etudes-eiji at 2017-03-10 20:27
 katoさん、こんばんは。
北海道や青森下北などいるようですから、そちらにも居そうですが。
もう少し突っ込んで観察したいと思っています。
by photo-etudes-eiji | 2017-03-08 00:20 | 野鳥 | Comments(4)