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コマドリを探しに

 スプリング・エフェメラルのカタクリが咲きギフチョウがでて、信州や上州からヒメギフチョウが飛び始めたと知らせが届けば、コマドリが待ち遠しくなる。
ノビタキが来て、オオルリやキビタキが・・・と続けば、空振りでも今季の様子見に行きたくなる。
 車中泊してあちこちのポイントを廻ると、ある所は思いもよらぬ雪の道。
幹を中心に円状に雪解けすることを、「根明け」・「根開き」・「木の根明く(きのねあく)」・「雪根開き(ゆきねびらき)」・「根開き(ねひらき)」「木の根開き(きのねあき)」と、いろいろな言い方があるようだ。
植物の体温はふつう外気の温度変化につれてかわるというが、氷点下近くでも自ら発熱し体温を二十度近くに保つザゼンソウとは違って、大陽光の照射と雪面の反射で外から温められ、地中からの水分の吸い上げで中からも温められるそんな相乗効果からくるのだろう。

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 そんな根明きを眺めながら歩くのには理由があって、そこにアカゲラやミソサザイなどが採餌に来ているかもしれないからだ。
だが、・・・ウ~ン、声がしない・・・。
ミソサザイとコガラ・ルリビタキの声に、カケスが鳴いて飛んだ。
すると、逆光の冬枯れの藪の中に動く影が・・・コマドリだった。
2019年春の初カットだが、等倍で切り抜くしかない光り輝くガサ藪の中だった。
 コマドリ ♂ (駒鳥 Japanese robin)

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 鳴きもせずに藪の中を移動して、また一瞬姿を現したが逆光は変わらない。

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 しばらく見失い、どこかにでないかと目をこらしていると、思いがけず戻ってきていたようで順光の枝に出てきてくれた。
そして二声、♪ヒンカララ~~~♪。
八ヶ月ぶりの歌声とその美しい姿に感激した。

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 鳴きやむとともにまた藪に消えて、静かになってしまった。
代わりに楽しませてくれたのは、ルリビタキの若雄や雌。
ミソサザイはペアになって飛んでいた。
彼らに遊んでもらいながら待つと、ふたたびコマドリが逆光の中に来てくれた。

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 逆光ではどうしようもないので、先に行って待っているとなんとか見られる場所にのっておすまし。

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 そこで、尾羽を開き数回さえずってくれた。

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 テリトリー争いの時などは威嚇のために尾羽を立て開き鳴き交わしているが、この時は尾羽を立てず日光浴するかのようなのどかささえ感じる歌い方。
まだ、ほかの個体は到着していないのだろう。
この個体の声だけが響く。


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 もうしばらくすれば、ほかの雄や雌達も到着するだろう。
長旅から解放されたような軽やかなさえずりは、今期初対面のこちらの気持ちも軽くしてくれる。
 さえずり終えて、満足そうないい顔をしている。
数ポイントを廻って探したが、出会いはこの時だけ。
まだもうしばらく、多数の到着には時間がかかるのだろう。
たった一羽とはいえ、幸先良く出会えた。

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# by photo-etudes-eiji | 2019-04-20 19:30 | 野鳥 | Comments(0)

菜の花とサシバ

 サシバが渡って来て、しばらくたった。
何度か観察していると、いろいろな場面を見ることができた。
サシバも雄が先に渡って来て縄張りを作りながら雌を待つ・・・というがそれには間に合わず、いきなりペアになっていた。
芽吹き間近の梢や電柱の上などにとまっては、それぞれに獲物を探していた。
 サシバ 雌 (差羽 Grey-faced buzzard)

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 ところが、とまるところは芽吹き前の枝!
なんとか、バックに緑をと思うが・・・なかなかそうはいかない。
おまけに気温が上がれば空気は揺らぎ、期待のバックさえ綺麗に出ない。
 サシバ 雄 (差羽 Grey-faced buzzard)

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 里山の竹藪バックも、色合いがもうひとつ。


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 そんなことを考えていたら、獲物を捕まえて・・・ガサの上。
その上咥えているのは、僕が大嫌いなヘビ!
それを頭から丸呑みなのだが・・・すべてを飲みきれず、尻尾がクチバシ先でクネクネ・・・(>_<)
シャッターを切ることは切ったが・・・、食べ終わってからやっと落ち着いて撮れた。
 サシバ(差羽 Grey-faced buzzard)

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 獲物獲りも、緑の中なら安心して見ていられる。
 サシバ(差羽 Grey-faced buzzard)

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 交尾も何度かあったのだが・・・、残念なことに電線だったり、枝がらみの向こう。

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 休耕地には、アブラナが今を盛りに咲き、香り・・・ベニシジミが飛んでいた。
そこに飛び込んでくれないか!そこを横切ってくれないか?と待つのだが、通算たったの一度だけ。
 サシバ 雄 (差羽 Grey-faced buzzard)

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 おまけに、菜の花に飛び込む直前のピントを外し・・・、再飛び出しもしびれが切れて逃し、横飛びだけだった。

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 桜の枝もたった一度、菜の花もたった一度で消化不良だったが、サシバのいろいろな姿を見ることができた。

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# by photo-etudes-eiji | 2019-04-18 19:00 | 野鳥 | Comments(0)

桜とサシバ

 時折、横殴りの雪が吹き付ける山の里でイヌワシやクマタカの繁殖調査をしているとき、突然谷筋から猛禽が浮き上がってきた。
房総でもまだ飛来情報も無い時期だったので、クマタカ!とマニュアルでピントを合わせると・・・サシバだった。
それから数日、サシバが来ているようなので地元のポイントに行ってみた。
サシバは、里やまの指標種とされる。

育雛期にサシバの親は1日に20~50回の給餌を35日間ほど続け、雛が巣立つまでには1羽あたり約5㎏の小動物を与えるそうだ。
それほどのカエルやヘビ・トカゲなどを想像すると、苦手な僕は・・・ひいてしまうが・・・、豊かな生物多様性がなければ生存が難しいということ。
クマゲラやヨタカやライチョウなどとともに、絶滅危惧Ⅱ類。
こんなサイトを見て欲しい。
  絶滅危惧種・サシバはどんな鳥?(前編)
  https://www.nacsj.or.jp/2017/03/246/
  国際サシバサミット2019

  https://www.nacsj.or.jp/2019/02/14772/
 サシバ ♂(差羽 Grey-faced buzzard)

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 サシバ ♀(差羽 Grey-faced buzzard)

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 サシバ ♂(差羽 Grey-faced buzzard)

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 里山の桜は満開になっていた。
そこに来れば良いなと思ったが、なかなか来てはくれなかった。
ワンチャンスがあったのだが・・・思った以上に桜の花がうるさい。
 サシバ ♀(差羽 Grey-faced buzzard)


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  サシバ ♂(差羽 Grey-faced buzzard)

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# by photo-etudes-eiji | 2019-04-15 20:00 | 野鳥 | Comments(0)


 先天的に体組織における色素(メラニン)が過剰に生産される体質を持ち、同種の通常の個体よりも強く黒みがかった姿をしている個体はメラニズムとされる。

この薄黒いシジュウカラは、黒化=メラニズムなのだろうか?

 羽色異常のシジュウカラ(四十雀 great tit


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 黒いシジュウカラといえば、2016年につくばで見つけられ、20172月にDNA検査で雌の黒化個体と判明した事例がある。

「黒いシジュウカラ~珍しい黒化個体を DNA で確認」 国立科学博物館のプレスリリースによれば、

『環境省の関東地方環境事務所長の許可を得て捕獲にも成功、採取した微量の血液を使ってDNA(デオキシリボ核酸)バーコーディングという手法によって種の判定を行ったところ間違いなくシジュウカラであることが判明した。』とある。

 画像は「国立科学博物館」の許可を得て掲載します。クレジットをいれました。



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 つくば市で発見され確認された黒いシジュウカラに比べ、「房総のむら」のシジュウカラは黒化と断定するにはあまりにも無理がありそうだ。

上背の普通は黄緑の部分の黒や、頬にあたる普通は白い部分の黒などを見ると何らかの汚れが付いているようだ。



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 単純な汚れだとすれば、水浴び後にはとれそうなものだがこれがなかなかとれない。



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 むしろ、ほかの部分の濡れ羽色に眼がいってしまう。


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 知見をもった鳥友の意見を聞き、僕なりに出した結論は「羽色異常」といえるだけ。

羽色異常には二つあり、羽毛に過剰な色素が供給される「黒化=メラニズム」と、何らかの汚れからくる染色があるが、この個体は汚れの可能性が高い。

 そんなことを考えながら見ていると、おもしろい場面にも出会う。

落ちたドングリの実を運び、その果肉を食べるのかと思いきや・・・。


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 割った実の中からなにかの幼虫をとりだした。

一冬の間に、実の中で幼虫が育っていたのだった。


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 薄黒いシジュウカラの羽色異常の原因はねぐらにあるのかもしれないが、それを調べることはしなかった。


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 薄黒いシジュウカラを合間あいまに撮りながら、雌雄も探してみた。

雄は胸の黒いネクタイ部分が太く、雌は細い。

この羽色異常の個体は下腹部までネクタイは太いから♂。


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 羽色異常のシジュウカラは、その後も元気にとびまわっている。

どうもペアになっている感じがなかったのが心配だが、折に触れて合いに行こうかと思っている。


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# by photo-etudes-eiji | 2019-04-11 21:17 | 野鳥 | Comments(0)

 しばらく時間がたってしまったのは、どういうことなのか僕の力では判断が出来ず変化を見てみたかったから。
「房総のむら」に薄黒いシジュウカラがいる。
立ち寄る度に、テリトリーにしているポイントで元気に飛び回っていた。
その色合いは、墨汁やススや重油などで汚れたようでもあり、普通種のシジュウカラと変わらぬ白い部分もありで、どういうことでそうした羽色になったのか不思議だった。
冬枯れの時季は積もった枯れ葉をめくっては虫を探し、ドングリの殻を割っては中に育っている幼虫を食べ、芽吹き後はそこに付いた幼虫を盛んに食べていた。
 シジュウカラ(四十雀 great tit )

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 シジュウカラは、公園から山地の林までいろいろなところで目にする留鳥。
普段ならその混群の中に冬鳥や夏鳥を探す目当てにする程度だが、その黒さは何故なのか?と気に掛かってしまった。
 シジュウカラ(四十雀 great tit )と羽色異常のシジュウカラ

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 シジュウカラは、石垣や民家の隙間や樹洞、さらには巣箱といろいろなところで営巣する。
現地には茅葺きの保存旧家もあり、煤で燻された隙間を塒にしていればコールタール状になった汚れが付くとも想像できる。
廃油などで汚れた水場で水浴びをする習慣があって・・・ということも考えられる。

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 薄黒いシジュウカラは、鳥友に聞けば2013年にも撮ったことがあり何年か見られているという。
シジュウカラの成鳥の平均寿命1年8か月、野外での長命記録は15年と読んだことがある。
そうすると、代々受け継がれているとも思えるし、同じ個体の可能性もないとはいえず・・・。
調べようもない迷宮に陥った。


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 シジュウカラ1羽が1年間に食べる虫の量をガの幼虫に換算すると、12万5千匹になるという古いドイツでの研究があるという。
日がな一日、薄黒いシジュウカラは元気に飛び回っては盛んに採餌していた。


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 時には水場に下りて水浴びし、羽繕いもする。
そんな時には、羽色に何か変化がないかといろいろな部位を撮ろうとしたが・・・なかなか良い角度とはならない。


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 ほかのシジュウカラとテリトリー争いを演じるときなどは、両者が並んでくれないか?両方が尾羽をひろげてくれないかなどとつまらぬ事も考えた。
 手前は普通のシジュウカラ、奥は羽色異常のシジュウカラ。

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 上背面をキレイにしっかり撮ろうとか・・・。


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 下部を撮ろうとか・・・。
いろいろとやって、羽色異常の謎に近づいてみようとしたが・・・。

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 こちらのたいして働かない脳味噌に比べ、シジュウカラはセッセせっせといそがしく採餌していた。

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# by photo-etudes-eiji | 2019-04-10 19:00 | 野鳥 | Comments(0)