2024年 03月 19日
シラコバト
1月にアオバトに会ってから、シラコバトの状況が気になっていたので見に行ってみた。
シラコバトは江戸時代に狩猟鳥として御鷹場などに移入され広まったようだが、戦前戦後に数を減らし埼玉県での推定生息数は1982年の1万羽から100羽程度に激減しており、埼玉県は飼育繁殖後の放鳥をすることを検討しているという。
一夫一妻制で雌雄交代で抱卵し、採食は裸地の多い草地や穀物畑の地上を歩き、イネ、ヒエ、ムギ、トウモロコシなどの種子をついばみ、小果実や昆虫も食べるというが、養鶏場などの畜産飼料にも依存しているそうだ。
ポイントについてしばらく全体を眺めると見える景色はそう変わってはいなかったが、いろいろな変化が押し寄せていることがわかった。
一番はハトの姿が全く見られず、ヒヨドリも5羽ほどスズメ・ムクドリさえそれぞれ10羽+程度ということ。
オオタカをはじめとした猛禽に、獲物にされる小鳥の少なさが気になった。
周辺を回り探したがドバトやキジバトの姿は無く、ここもダメになったのかな?などと考えていると・・・。
スダジイだろうか?常緑の中に白いものが消えた。
30分ほど待って出てきたのは、1羽のシラコバトだった。
シラコバト (白子鳩 Eurasian collared dove)
公園で出会うドバトやキジバトは人慣れし近くまで寄れるが、そのシラコバトは警戒心が強いのか10mも離れているのに飛ばれてしまった。
飛び去った方角はわかっても見つけられず、結局3時間ほどで3カットほど撮っただけで終わってしまった。
シラコバト (白子鳩 Eurasian collared dove)
3度とも同じ個体に見えたが、シラコバトは一夫一妻・雌雄交代で抱卵というから、もしかしたら営巣していて別個体だったのかもしれなかったが、確認のしようも無かった。
いずれにしても、シラコバトの自然な環境での種の維持は、相当に厳しくなっていることを強く感じさせられた。
シラコバト (白子鳩 Eurasian collared dove)
2024年 03月 17日
雪とミヤマホオジロ
藪の中の地面で草の実をついばんでいるようだが、やがて斜面の奥に消えてしまった。
仕方なくジョウビタキと遊んでずいぶんたったころ、やっと枝がらみの中にやってきてくれた。
ミヤマホオジロ ♂ (深山頬白 Yellow-throated bunting)
ミヤマホオジロの♀や幼鳥は、カシラダカやホオジロの♀と間違えやすい。
これだけ近い距離で撮れれば、特徴もしっかり撮れるからありがたい。
ミヤマホオジロ ♀(深山頬白 Yellow-throated bunting)
夕暮れ近くになって、数羽の群れがやってきた。
成鳥♂は3羽いた。
藪の向こうで、マッタリとしてくれて羽繕いなども見せてくれた。
ミヤマホオジロ ♂ (深山頬白 Yellow-throated bunting)
2024年 03月 12日
雪と氷とジョウビタキ
畦の枯れ葦や林縁の木々の枝のとまっては、盛んに獲物を探していた。
ジョウビタキ ♂ (尉鶲 Daurian redstart)
都会では梅が終わり河津桜が満開になり・・・としているのに、雪が残り氷が張ったここで越冬している。
人間だっていろいろな標高に暮らしているのだから、何の不思議もないのだけれど、雪国で暮らす小さな野鳥の環境適応能力に改めて感心させられる。
2024年 03月 07日
雪のドイツトウヒとイスカ
雪のたっぷり積もった中を三脚にカメラを担いで歩けば、一歩ごとに30センチほどずっぽりと沈む。
スノーシューだったらもう少し楽なのに・・・と、息を切らしながらイスカの声を探すと雪をのせたドイツトウヒに動く姿が!
やがて、♂がドイツトウヒの天辺に。
イスカ (交喙 Common Crossbil)
12月に比べれば数は減ってしまったが、元気にトウヒの球果をついばみ種子を食べている。
嘴には雪が凍り付いている。
イスカ (交喙 Common Crossbil)
10+のイスカもやってきて、次から次の木へと移っていくが・・・。
なんとか写真を撮れる位置にと動くこちらは、積もった雪の中では一歩一歩が大変だ。
イスカ (交喙 Common Crossbil)
この時期見たかったのは♀の様子。
イスカは零下の中でも抱卵~子育てするから、本当はじっくり見続けていたかったのだが・・・。
とにかく歩き廻るのが大変で、帰路は鳥友からもらった無料温泉入浴券を使って筋肉痛を癒やした。
イスカ (交喙 Common Crossbil)
2024年 03月 03日
突然のキレンジャク
オオマシコが食休みに飛んで行った後、突然に10羽ほどの鳥の群れが近くの木にやってきた。
先頭の一羽の尾羽の黄色が目についた。
ここでレンジャクとは、全く予期していなかった事態に頭が混乱してしまった。
周辺のヤドリギは探してはいたが見当たらなかったので、どこからやってきたのだろうといぶかしく思っていると・・・。
キレンジャクも僕を認識して、しばらくじっとこちらの様子をうかがっている。
キレンジャク (黄連雀 Bohemian Waxwing)
車の屋根にレンズを載せ一羽一羽尾羽の色を確認していると、やがて更に近く低い木に。
そうか!水を飲みに来たのか!
雪はどこのヤドリギにもたっぷりと積もっているから、わざわざ水を飲みに来なくても・・・というのは僕の生半可な想像。
水はやっぱり特別なのだ。
肝心の水飲みのシーンは、手前の草むらや枝に隠れてファインダーに見えただけで終わってしまった。
キレンジャク (黄連雀 Bohemian Waxwing)
レンジャクが来た時点で、水飲みの構図を想像できていれば別の写真を撮れただろうに・・・。
標準レンズで撮れば良かったけれど、それを撮るためにドアを開け閉めすれば飛ばれてしまっただろう。
いろいろ考えさせられた!
キレンジャク (黄連雀 Bohemian Waxwing)