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サバクヒタキ・・・迷鳥と出会う! その1

 「棚からぼた餅」とは、こういうことか!
思いもかけず、サバクヒタキに出会った。
サバクヒタキは近年あちこちで、年に一度くらいは確認されるがそれでも滅多に出会えない超迷鳥。
前回出会ったのは、雄で2010年12月だから7年ぶり。
今回は雌(または第一回冬羽で雌雄判定できずの雌タイプ)。
海岸線沿いの断崖が入り組んだ草地の石の上に、ひょこっと止まった。
 サバクヒタキ ♀(砂漠鶲 英名 Desert wheatear)

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 サバクヒタキはモンゴルやチベット中央アジアからトルコといった地域で繁殖し、冬場はインドやアラビア半島・アフリカ東部に渡る鳥。
それが日本に来るということは、南や南西に渡るところを何らかの理由で間違え南東に来てしまったということか。

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 迷鳥(めいちょう)とは、悪天候などの特殊な事情で本来の生息地ではないところに飛来した鳥のこと。
最近の研究では、いろいろなことが少しずつ解明されてきている。
 サバクヒタキ ♀(砂漠鶲 英名 Desert wheatear)

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いくつか考えられるのは
①オーバーシュート 
本来の目的地を飛び越えて別の場所まで向かってしまった。
行き過ぎということ。
リュウキュウサンコウチョウが、谷津干潟に来てしまったといったところか。

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②鏡像ルート
移動の南北を間違えることはほぼ無いという。
しかし、東西=左右逆に渡ることはたまにあるようだ。
気候がからむ南北は致命的だが、東西はそれほど問題にはならないのかも。

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③繁殖地の他の仲間に混じって
繁殖地などで一緒に行動しつつそのまま一緒に混じって渡ってきてしまうということ。
谷津干潟にカモ類と一緒に、ユキホオジロが来てくれないかな(^^;)

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④台風などの低気圧
台風や強い低気圧の後に、通常は記録されにくい鳥が見つかることはよくある。
鳥のような小さな動物は、強風に抵抗して本来地に向かうのはなかなか大変だろうから。

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⑤種の分布を広げようとしている
地球温暖化なども有り生息地を広げようと、新しく開拓している、なんてこともあるかも。

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 今回出会った砂漠ヒタキの場合はどうだろうか?
目立った怪我などの外傷は無い様だから、④の低気圧の影響を受け②の鏡像ルートにきてしまったのだろうか?
岸壁の岩場や砂礫混じりの草地で、真剣な表情で餌を探してはあっちの断崖こっちの断崖と飛び回っていた。
見下ろしの岩棚ッポイところで、ムカデのようなものを捕まえた。

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 サバクヒタキ雌は、仲間のイナバヒタキやセグロサバクヒタキ・ハシグロヒタキとの判別が難しい。
できるだけ、判定に役立つカットをと意識したが・・・なかなか難しい。
あまりの幸運にシャッターを切りまくってしまったので、ピンボケ捨て作業や現像が進まない。
その②に続くということで・・・。
 注・・・雌としていますが、正式な判定は後ほど
 サバクヒタキ ♀(砂漠鶲 英名 Desert wheatear)

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by photo-etudes-eiji | 2017-10-18 06:00 | 野鳥