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峠の歌声

 登山用語では「梅雨明け十日」といって、晴天確率が高い日が続くはずなのに・・・、今年はまったく読めない。
山の天気は、ホントウに難しい。
早朝に、峠道をゆっくりと走る。
下界は晴の模様なのに、山は霧が厚い。
そんな中でも小鳥たちは朝の巡回・さえずりに忙しい。
ジュリジュリジュリと、メボソムシクイが相変わらず盛んに鳴いている。
ルリビタキが「ルリビタキー」と鳴くと、コマドリが「ヒンカララ~~~」と答える。
「ガァガァーッ」と鳴きながら、「山の造園家」「森造りの達人」などといわれるホシガラスが朝の巡回にやってきた。
 ホシガラス(星鴉 英名 Spotted Nutcracker)

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 笹藪の中で食事していたウソが、「フィーフィー」と鳴いては枝に出て来て毛繕いを始める。
高山帯では、コケモモの実をついばんだりして鮮やかな色合いを見せてくれるウソも霧の中ではしっとり控えめだ。
 ウソ(鷽 英名 Eurasian Bullfinch)

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 盛んに鳴いているルリビタキを探すと、谷の向こうのシラビソだろうか枝の先にいた。
 ルリビタキ♂ (瑠璃鶲  英名 Red-flanked bluetail )

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 先ほどのウソも一回りしてきたのか、天辺に止まった。
これはオオシラビソだろうか、それともシラビソ?
実があれば判別もできるが・・・。
 ウソ(鷽 英名 Eurasian Bullfinch)

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 谷のこちら側のルリビタキが近づいてきた。
 ルリビタキ♂ (瑠璃鶲  英名 Red-flanked bluetail )

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 ルリビタキは、まだ雛が孵っていないのだろうか?
あるいは、独身の個体なのだろうか?
盛んにテリトリーを廻っては、さえずっている。
コメツガだろうか?ここはお気に入りのようだ。
 ルリビタキ♂ (瑠璃鶲  英名 Red-flanked bluetail )
 
                       
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 道沿いの葉陰で「フィーチッチ」とクロジが鳴く。
クロジのお母さんも出て来てくれたが、枝のうるさいところでボツ。
あちこちに移動しては「ジュリジュリ」「銭取り銭取り」と鳴き続けていたメボソムシクイが、やっと姿を見せてくれた。
 メボソムシクイ(目細虫喰 英名 Japanese leaf warbler)

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 なかなか姿を見せないコマドリも、天辺に出て来た。
そろりそろりと静かに移動して、流れる雲の隙間の青空とバックに半月を入れようと・・・!
 コマドリ(駒鳥 学名 Erithacus akahige 英名Japanese robin)

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 コマドリにピントを合わせて一枚、バックの半月にピントを合わせて一枚・・・などとやっていたら、ヒガラだろうか?
子育て中なのだろう獲物を咥えて飛んできて、コマドリを飛ばせてしまった。

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 がっくりとしていたら、ルリビタキが慰めに近くに来てくれた。
 ルリビタキ♂ (瑠璃鶲  英名 Red-flanked bluetail )

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 ここではメスの姿も確認できたが、まだ餌を運んでいるようではなかった。
チラチラとこちらを見ながらさえずっている。
警戒されてしまった。
 ルリビタキ♂ (瑠璃鶲  英名 Red-flanked bluetail )
                 
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 雲が流れていく。
久しぶりの青い空が気持ちいい。
狙った絵はまたしてもダメだったが、厚い雲ばかり見ていたせいか心はすがすがしさに満たされた。

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 ♪雲が去り【雲が去り】 青い美空(みそら)が見られりゃ 歌いましょう 山鳩の 兄と妹♪
作詞・作曲 坂下 茂己の「山の子の歌」が浮かんできた。
芹洋子さんの歌詞で覚えたようだが、「やまびこの歌」が「山にこの歌」と間違って歌われていたようだ。







                   







by photo-etudes-eiji | 2017-08-04 07:30 | 野鳥