2024年 03月 17日
雪とミヤマホオジロ
藪の中の地面で草の実をついばんでいるようだが、やがて斜面の奥に消えてしまった。
仕方なくジョウビタキと遊んでずいぶんたったころ、やっと枝がらみの中にやってきてくれた。
ミヤマホオジロ ♂ (深山頬白 Yellow-throated bunting)
ミヤマホオジロの♀や幼鳥は、カシラダカやホオジロの♀と間違えやすい。
これだけ近い距離で撮れれば、特徴もしっかり撮れるからありがたい。
ミヤマホオジロ ♀(深山頬白 Yellow-throated bunting)
夕暮れ近くになって、数羽の群れがやってきた。
成鳥♂は3羽いた。
藪の向こうで、マッタリとしてくれて羽繕いなども見せてくれた。
ミヤマホオジロ ♂ (深山頬白 Yellow-throated bunting)
2024年 03月 12日
雪と氷とジョウビタキ
畦の枯れ葦や林縁の木々の枝のとまっては、盛んに獲物を探していた。
ジョウビタキ ♂ (尉鶲 Daurian redstart)
都会では梅が終わり河津桜が満開になり・・・としているのに、雪が残り氷が張ったここで越冬している。
人間だっていろいろな標高に暮らしているのだから、何の不思議もないのだけれど、雪国で暮らす小さな野鳥の環境適応能力に改めて感心させられる。
2024年 03月 07日
雪のドイツトウヒとイスカ
雪のたっぷり積もった中を三脚にカメラを担いで歩けば、一歩ごとに30センチほどずっぽりと沈む。
スノーシューだったらもう少し楽なのに・・・と、息を切らしながらイスカの声を探すと雪をのせたドイツトウヒに動く姿が!
やがて、♂がドイツトウヒの天辺に。
イスカ (交喙 Common Crossbil)
12月に比べれば数は減ってしまったが、元気にトウヒの球果をついばみ種子を食べている。
嘴には雪が凍り付いている。
イスカ (交喙 Common Crossbil)
10+のイスカもやってきて、次から次の木へと移っていくが・・・。
なんとか写真を撮れる位置にと動くこちらは、積もった雪の中では一歩一歩が大変だ。
イスカ (交喙 Common Crossbil)
この時期見たかったのは♀の様子。
イスカは零下の中でも抱卵~子育てするから、本当はじっくり見続けていたかったのだが・・・。
とにかく歩き廻るのが大変で、帰路は鳥友からもらった無料温泉入浴券を使って筋肉痛を癒やした。
イスカ (交喙 Common Crossbil)
2024年 03月 03日
突然のキレンジャク
オオマシコが食休みに飛んで行った後、突然に10羽ほどの鳥の群れが近くの木にやってきた。
先頭の一羽の尾羽の黄色が目についた。
ここでレンジャクとは、全く予期していなかった事態に頭が混乱してしまった。
周辺のヤドリギは探してはいたが見当たらなかったので、どこからやってきたのだろうといぶかしく思っていると・・・。
キレンジャクも僕を認識して、しばらくじっとこちらの様子をうかがっている。
キレンジャク (黄連雀 Bohemian Waxwing)
車の屋根にレンズを載せ一羽一羽尾羽の色を確認していると、やがて更に近く低い木に。
そうか!水を飲みに来たのか!
雪はどこのヤドリギにもたっぷりと積もっているから、わざわざ水を飲みに来なくても・・・というのは僕の生半可な想像。
水はやっぱり特別なのだ。
肝心の水飲みのシーンは、手前の草むらや枝に隠れてファインダーに見えただけで終わってしまった。
キレンジャク (黄連雀 Bohemian Waxwing)
レンジャクが来た時点で、水飲みの構図を想像できていれば別の写真を撮れただろうに・・・。
標準レンズで撮れば良かったけれど、それを撮るためにドアを開け閉めすれば飛ばれてしまっただろう。
いろいろ考えさせられた!
キレンジャク (黄連雀 Bohemian Waxwing)
2024年 03月 02日
キハダのオオマシコ
飛来当初に出会っていたオオマシコは、変わらずに元気に飛び回りキハダの実(種)を食べていた。
周辺には所々にキハダの木があるが、決まって最初に出会うのは別の木で最後の頃に出会うのがこの木。
キハダには甘くておいしい実のなる木と、サンショのようにピリ辛で苦みが強くおいしくない木があるそうで、冬になると甘くなるというがそんなことも影響しているのだろうか?
人間なら果肉の方を食べるから、干し柿のようなムクノキの実はおいしくいくらでも食べられるが、キハダはおいしいとは思わない。
オオマシコは、20+の群れでやってきた。
撮った画像を数えてみると15羽が写っていた。
オオマシコ (大猿子 Pallas's Rosefinch)
キハダ(黄膚)は別名がオウバク(黄柏)。
キハダ茶は柑橘の香りでおいしいし、東洋医学では黄柏という生薬名で、清熱解毒薬に分類され抗炎症剤としても下半身によく作用するとされており、消化器としての大腸・腎、膀胱といった泌尿器、生殖器系、下肢の炎症に用いらているそうだ。
「ゴールデンカムイ」のなかで傷の手当ての場面が出れば、キハダを使っているのかなと思うくらいに、アイヌ文化の中でもだいじな木。
内皮を干して粉にしたものに酢を少し入れて混ぜ布に塗って打ち身に貼ったとか、実を煮詰めてあめのように煮詰めて固め、肺病の薬にしたといったアイヌのおばあさんの証言もある。
種子からは精油も抽出されるそうで、オオマシコには貴重なエネルギー源。
オオマシコ (大猿子 Pallas's Rosefinch)
3月になり、やがて北に帰る時期を迎える。
勝手な誤解で「アテナの薔薇色フィンチ」と思っていた(オオマシコ・・・女神アテナの愛したバラ色のフィンチ? : フォト エチュード Photo-Etudes (exblog.jp))、大好きなオオマシコ。
遠くを見るようなまなざしが、すこしせつなく感じた。
オオマシコ (大猿子 Pallas's Rosefinch)